「スター・ウォーズは宗教的なものだ」 ─ レイ役デイジー・リドリー、J・J・エイブラムスから受けた助言

『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』主人公のレイ役を演じたデイジー・リドリーにとって、この大役は文字通り人生を変えるものとなった。世界で最も熱狂的(そして、時に気難しい)ファンダムの存在で知られる『スター・ウォーズ』銀河の荒波に、リドリーはすっかり呑まれてしまったという。
『フォースの覚醒』の主役に抜擢されるまで、イングランド出身のリドリーは、まだほとんど名もなき若手俳優の一人にすぎなかった。役が決定すると、J・J・エイブラムス監督からこんなアドバイスをもらったと、リドリーは米Inverseにて振り返っている。
「これはただの映画の役じゃない。人々にとって宗教的なものなんです。想像を超えるレベルで、物事を変えるモノなんです。」
実際に、リドリーには多大なる苦悩があったという。「クレイジーな」日々の中で、自分自身に「私は大丈夫、大丈夫。ちゃんとやってる。順調だ」となんとか言い聞かせていたというのだ。「それで、私は大丈夫でした。ほとんどの部分では。でも、私が本当に格闘していたのは、私にとっては普通でありながら、他の人たちにとっては普通ではないことだったのだと思います」。
「友人や家族、自分とは少し異なる物の見方をしている人に対して、自分や、その世界での自分、あれやこれをすることがどんな感じなのかが投影されるんです。そして、“結局私はただの人間で、そういうこととは別の存在なんだ”と思うんです。現実と、自分に投影される幻想の間で、かなり格闘することになるんです」。
緊張の糸が張り詰めたような年月を経て、ついに最終作『スカイウォーカーの夜明け』完成版を見た時は「放心状態」で、その後大号泣してしまったという。あまりのストレスで、腸壁に穴が空いていたのだそうだ。病院で検査すると、「身体に栄養がないことがわかったんです」と、2019年の米GQに話している。「私はまるで小さな骸骨で、とても疲弊していて、もはや幽霊のようでした」
苦労の日々を乗り越えたリドリーは、『スター・ウォーズ』新作映画で再びレイ役を演じる。打診を受けた瞬間こそ戸惑ったというが、物語の概要を知らせると「すごくやりたい」気持ちになったのだそうだ。
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