Menu
(0)

Search

リンキン・パークのボーカル、チェスター・ベニントンが死去 ─ 『トランスフォーマー』主題歌など

Chester Bennington from Linkin Park performing at Sonisphere Festival in Kirjurinluoto, Pori, Finland. Photo by kallerna

日本でも人気の高いアメリカのロックバンド、リンキン・パーク(LINKIN PARK)のボーカル、チェスター・ベニントンが亡くなった。TMZThe Hollywood ReporterVarietyなど複数の海外メディアが報じ、メンバーのマイク・シノダが自身のTwitterで認めた。現地時間の2017年7月20日朝、ロサンゼルスの自宅で首を吊った状態で見つかった。41歳だった。ロサンゼルスのブライアン・エリアス検死局長によると、自殺の可能性が高いとされる。

チェスターは、アリゾナ州フェニックスの出身。アルコールや薬物中毒の苦しみを告白していたものの、克服したと語っていた。

リンキン・パークは、『ハイブリッド・セオリー』(2000)でメジャー・デビュー。アメリカで2001年に最も売れたアルバムに認定された。続くセカンド・アルバム『メテオラ』(2003)は、アメリカ・イギリスで初登場1位を記録。収録曲”From The Inside”のミュージック・ビデオでは、『AKIRA』からの影響を見せ、”Breaking The Habit”では日本のアニメーション制作会社GONZOがミュージック・ビデオを製作した。2006年にはJay-ZとのコラボレーションEP『コリジョン・コース』を発表。”Numb/Encore”で第48回グラミー最優秀ラップ/ソング・コラボレーション部門を受賞したほか、同局は映画『マイアミ・バイス』(2006)主題歌にも起用。チェスターはこの年、ジェイソン・ステイサム主演の映画『アドレナリン』(2006)にもカメオ出演を果たしていた。
2007年に発表したサード・アルバム『ミニッツ・トゥ・ミッドナイト』からは、リード曲の”What I’ve Done”が映画『トランスフォーマー』(2007)に起用。続編『トランスフォーマー:リベンジ』(2009)には”New Divide”が主題歌として書き下ろされた。

日系メンバーも所属するリンキン・パークは親日的なバンドとして知られ、来日公演や日本のメディア出演を幾度となく果たしている。2011年3月に発生した東日本大震災の際には、バンドが主導するチャリティ・プロジェクト『ミュージック・フォー・リリーフ』よりチャリティ・アルバム”Download to Donate:Tsunami Relief”を発表、リンキン・パークからは”Issho Ni(いっしょに)”が製作された。

リンキン・パークは、2017年5月に最新アルバム『ワン・モア・ライト』をリリースしたばかりだった。リード・トラックの”Heavy”では気鋭のシンガーKiiaraをフィーチャーし、”耐え続ける/どうしてこんなに重いんだ/耐え続ける/運ぶには重すぎる/僕を悩ませるものを引きずり回す/手放せば自由になれるのに/耐え続ける/どうしてこんなに重いんだ”と歌っていた。

チェスターは、5月26日に自殺により他界した親友のシンガー・ソングライター、クリス・コーネルの葬儀で”ハレルヤ”を捧げていた。7月20日は、奇しくもクリスの誕生日だった。

リンキン・パークのメンバーで、ラップ、ギター、キーボード、作曲を務めるマイク・シノダは自身のTwitterで「ショックで胸が張り裂ける想い。でも、事実だ。準備ができ次第、公式声明を発表する」とコメントした。

リンキン・パークは、2017年11月には来日公演を控えており、日本の人気バンドONE OK ROCKと共演予定だった。

Writer

アバター画像
中谷 直登Naoto Nakatani

THE RIVER創設者。代表。運営から記事執筆・取材まで。数多くのハリウッドスターにインタビューを行なっています。お問い合わせは nakatani@riverch.jp まで。