アベンジャーズ新章、始動 ─ 『サンダーボルツ*』から『ドゥームズデイ』へ、マーベル新時代の伏線を大整理

なんだ、これは?その日、全世界のマーベル・ファンが“椅子”に釘付けになった。
日本時間では2025年3月27日0時を回った頃。マーベル・スタジオが、突如として謎のライブ配信を開始したのだ。その画面に映っているのはソー役クリス・ヘムズワースの名が書かれたディレクターズ・チェア。音無し。動き無し。情報無し。
「一体、なにごとだ?」国内外のファンも情報アカウントも、一斉にザワつき始める。やがてカメラがスーッと動いて、次に映ったのはスー・ストーム役ヴァネッサ・カービーのチェア。そして10分おきに、映画『アベンジャーズ/ドゥームズデイ(原題)』に出演のキャスト27人を発表する驚愕の“椅子だけ配信”が、なんと5時間半も続いたのだ(朝まで見届けたキミはエライ)。大トリを飾ったのはロバート・ダウニー・Jr.。そっと「シーッ」と口元に指を当てて立ち去ると、「『アベンジャーズ/ドゥームズデイ』現在製作中」との告知が、あの雄大なテーマ曲と共に表示された。……まるで、全世界に新たな伝説の幕開けを告げる合図のように。
同時視聴数は世界累計2億7,500万回。マーベル・スタジオは、出演者情報の解禁だけで世界に衝撃を与える離れ業をやってのけた。情報によれば今回発表された27名に加え、次なる追加キャスト情報解禁も控えているという。
ここから始まるのが、アベンジャーズ新章だ。マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)の新クロスオーバー超大作第1作『アベンジャーズ/ドゥームズデイ』は2026年5月1日に、第2作『アベンジャーズ/シークレット・ウォーズ』が2027年5月7日に米国公開予定だ。『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』(2018)と『アベンジャーズ/エンドゲーム』(2019)のアンソニー&ジョー・ルッソが監督として復帰し、「この10年で最も壮大」な映画にすると宣言している。つまりMCUは『インフィニティ・ウォー』『エンドゲーム』での自己ベストを堂々と更新するつもりなのだ。

アイアンマン/トニー・スターク役を卒業したロバート・ダウニー・Jr.が、今度は悪役ドクター・ドゥームとして電撃帰還。ダウニー・Jr.は自らキャラクターの背景設定や衣装の提案を行っているというほど没頭しているという。そのキャラクター像は「自分ではヒーローのつもりでいるヴィラン」といい、こうした立体的な造形はルッソ監督の得意とするところだ。「観客の皆さんに挑戦するような映画になる」と、監督は予告している。
本記事では、歴史的配信で明らかにされたキャスト陣をリストアップして確認しつつ、『ドゥームズデイ』に至るまでの公開作についてや、未消化の伏線について整理する。なお、配信で明らかにされたのはキャスト名のみ。もしかするとマルチバースの別キャラクターを演じる……という可能性もゼロではないのだが(フレイム・オン!)、ここではひとまず予想される役と共に列挙する。
『アベンジャーズ/ドゥームズデイ』キャスト27名
※登場順。カッコ内は予想される役。本記事時点。
- クリス・ヘムズワース(ソー)
- ヴァネッサ・カービー(インビジブル・ウーマン/スー・ストーム、ファンタスティック・フォー)
- アンソニー・マッキー(キャプテン・アメリカ/サム・ウィルソン)
- セバスチャン・スタン(ウィンター・ソルジャー/バッキー・バーンズ)
- レティーシャ・ライト(ブラックパンサー/シュリ)
- ポール・ラッド(アントマン/スコット・ラング)
- ワイアット・ラッセル(U.S. エージェント/ジョン・ウォーカー、サンダーボルツ* )
- テノッチ・ウエルタ・メヒア(ネイモア)
- エボン・モス=バクラック(ザ・シング/ベン・グリム、ファンタスティック・フォー)
- シム・リウ(シャン・チー)
- フローレンス・ピュー(ブラック・ウィドウ/エレーナ・ベロワ、サンダーボルツ*)
- ケルシー・グラマー(ビースト/ヘンリー“ハンク”・マッコイ、X-MEN)
- ルイス・プルマン(セントリー/ボブ、サンダーボルツ*)
- ダニー・ラミレス(ファルコン/ホアキン・トレス)
- ジョセフ・クイン(ヒューマン・トーチ/ジョニー・ストーム、ファンタスティック・フォー)
- デヴィッド・ハーバー(レッド・ガーディアン/アレクセイ、サンダーボルツ*)
- ウィンストン・デューク(エムバク)
- ハナ・ジョン=カーメン(ゴースト/エイヴァ・スター、サンダーボルツ*)
- トム・ヒドルストン(ロキ)
- パトリック・スチュワート(プロフェッサーX/チャールズ・エグゼビア、X-MEN)
- イアン・マッケラン(マグニートー/エリック・レーンシャー、X-MEN)
- アラン・カミング(ナイトクロウラー/カート・ワグナー、X-MEN)
- レベッカ・ローミン(ミスティーク/レイブン・ダークホルム、X-MEN)
- ジェームズ・マースデン(サイクロップス/スコット・サマーズ、X-MEN)
- チャニング・テイタム(ガンビット/レミー・ルポー、X-MEN)
- ペドロ・パスカル(ミスター・ファンタスティック/リード・リチャーズ、ファンタスティック・フォー)
- ロバート・ダウニー・Jr.(ドクター・ドゥーム)
ROAD TO THE AVENGERS、始動
『アベンジャーズ/ドゥームズデイ』2026年5月1日の本国公開の頃、きっと我々は毎日お祭り騒ぎだろう。連日のように新たな情報が届けられ、予想や考察合戦が飛び交い、期待値が日々高まっていく。そしていざ映画が封切られれば、全世界の劇場は興奮のるつぼ。一世一代のシネマティック・イベントを世界が共有する一生モノの体験が再びやってくるのだ。
「2026年の公開が今から待ちきれない!」というアナタは、待ち焦がれている場合ではない。アベンジャーズ新章への道は、今すでに始まっているのだから!
まずは2025年5月2日、映画『サンダーボルツ*』が上映。みんな大好きバッキー・バーンズをはじめとするMCUのクセモノたちが前代未聞のチームアップを果たす作品だ。
それから間髪入れず、7月25日には『ファンタスティック4:ファースト・ステップ』が待望の登場。マーベル史上最初の伝説的ヒーローチームがついにMCU合流を果たす大注目作だ。お気づきのように、この2作のメインキャストたちは『アベンジャーズ/ドゥームズデイ』への参戦がアナウンスされているのだから、彼らの戦いは『ドゥームズデイ』に繋がることは間違いない。
つまり、今年の映画2作をしっかり鑑賞しておけば、来年の『ドゥームズデイ』というワールド・クラスのお祭りが2倍も3倍も楽しめるということだ。それでは2作の見どころをご紹介しよう。
『サンダーボルツ*』

アベンジャーズ、不在?未曾有の危機に対処するため、MCU屈指のクセ者アンチヒーローが集結。メンバーは、エレーナ、バッキー、ゴースト、USエージェント、レッド・ガーディアン、タスクマスターだ。いずれも、過去に悪事を働いたり、大事件を起こしてきた“ならず者”たち。彼らが立ち向かうのは、マーベル・ユニバース最強クラスの“神”ヒーロー、セントリー。アベンジャーズ全員分よりも強いとされる強大な相手に、世間から見放された即席チームが挑む。
MCU屈指の異色作になるとされ、マーベル・スタジオは気鋭の映画スタジオA24風のクリップ映像を公開したほど。監督・脚本には、A24製作のNetflixシリーズ「BEEF/ビーフ」ジェイク・シュライアーが大抜擢。その作風は様々に表現されており、『カッコーの巣の上で』『ブレックファスト・クラブ』、『トイ・ストーリー3』 などにも例えられている。
暗い過去や孤独を抱えたメンバーが互いに支え合い、大義のために戦う。彼らは『アベンジャーズ/ドゥームズデイ』への参戦も確定。本作はまさに“アベンジャーズ新章”への極めて重要な一歩だ。
『ファンタスティック4:ファースト・ステップ』

マーベル史上最初のヒーロー・チームがついにMCU参戦。天才科学者リード・リチャーズをリーダーとする4人は、宇宙飛行中の事故でそれぞれに特殊能力が備わり、これを人々のために使うことを決意する。
世間から理解されずに悩むスーパーヒーローは数多いが、ファンタスティック・フォーは人々に賞賛される憧れの存在として描かれるのが特徴。キャストにもペドロ・パスカル、ヴァネッサ・カービー、ジョセフ・クイン、エボン・モス=バクラックといった人気者が集まった。
MCUに新たな波をもたらすという本作では、マーベル史上最大級の存在であり、惑星を喰らうギャラクタスとその使者であるシルバーサーファーが地球に襲来。4人はヒーローとしての役割と、家族の絆の強さのバランスを取ることを余儀なくされる。
映画の舞台は1960年代調のレトロ・フィーチャー世界のニューヨーク。これまでとは別のユニバースが描かれると見られ、『アベンジャーズ/ドゥームズデイ』に至るまでどのような合流を果たすのかが見どころ。魅惑的なドラマ「ワンダヴィジョン」でファンを釘付けにしたマット・シャクマンが監督を手掛ける。
「マルチバース・サーガ」未回収の伏線たち
彼らは帰ってくる──。MCUといえば、作中にて他の作品へと繋がる伏線が散りばめられていたり、エンドロール後のおまけシーンが今後の展開に繋がる示唆になっていたりと、各作品をつなぐ仕掛けが醍醐味の一つ。きっと多くのファンは気にしていることと思うが、フェーズ4以降の「マルチバース・サーガ」では、現時点で未消化になっている伏線が非常に多いのだ。
もし、これらが全て『アベンジャーズ/ドゥームズデイ』に繋がるものだとしたら……?ここでは、これまでのMCU作品に登場した未回収の伏線や、気になるキャラクターの行方や最新状況を、全部で17件整理しよう。このうちどれが、どのように『ドゥームズデイ』や『シークレット・ウォーズ』に接続されるのだろう?ワクワクしながら振り返ってみてほしい。
各作品のネタバレにあたる内容に言及しています。
ヴィジョン 「ワンダヴィジョン」(2021)

ワンダ・マキシモフは魔術による仮想現実の中で、サノスとの戦いで破壊されたヴィジョンとの夫婦生活を営んでいた。一方、S.W.O.R.D.(ソード)という組織が、破壊された本物のヴィジョンの身体を回収・修復し、「ホワイト・ヴィジョン」として再起動。二体のヴィジョンは交戦の末に自分たちの実存を認めあい、ホワイト・ヴィジョンはヴィジョンによってオリジナルの記憶が復元される。その後、ホワイト・ヴィジョンはどこかに飛び去り、ワンダと過ごしていたヴィジョンはついに消滅する。今後はヴィジョンの単独ドラマが予定されており、この複雑で奥深いシンセゾイドの物語の続きが描かれる模様だ。
シャンチー 『シャン・チー/テン・リングスの伝説』(2021)

シャン・チーとケイティは世界を救ったのち、突然現れたウォンに同行を求められる。その先で2人は通信を介して天才的頭脳を持つハルク/ブルース・バナーや、未知の技術への知見も豊富なキャプテン・マーベル/キャロル・ダンバースと対面するが、彼らにとってもテン・リングスが持つ神秘の力は未知のものだった。ウォンは2人に、「今までにない人生」が待っていると告げた後、2人の誘いによってカラオケに直行。一方、シャン・チーの妹シャーリンは武闘派犯罪組織テン・リングスの新たなるリーダーとなり、次なる暗躍の機会を密かに伺っている。
エターナルズとエロス 『エターナルズ』(2021)

ティアマット出現の危機を止めたエターナルズだったが、セルシは突如現れたアリシェムによって宇宙空間に呼び戻される。既にキンゴとファストスも拘束されており、アリシェムは彼女たちの記憶を査定し、生かしておく価値があるか審判を下すと告げて姿を消す。
一方、ほかのエターナルズを探して宇宙船ドーモで移動中のセナ、マッカリ、ドルイグの元には、小人のピップとスターフォックス/エロスが電撃訪問。エロスはあのサノスの弟であり、世界的スターのハリー・スタイルズが演じているというサプライズも。
デイン・ウィットマンとブレイド 『エターナルズ』(2021)

セルシの恋人デイン・ウィットマンは善良な一般人。複雑な家系に由来する秘密をセルシに打ち明けようとした瞬間、アリシェムによって2人は引き裂かれた。その後、デインは緊張と共に謎の剣を手に取ろうとすると、背後から「いいんですね?ウィトマンさん」と声をかけられる。原作コミックでデインは呪いの魔剣エボニー・ブレイドを振るうヒーロー、ブラックナイトとして知られる。謎の声の主はMCU単独映画化が予定されているヴァンパイア・ハンター、ブレイドだ。果たして、闇のヒーローたちの本格デビューはいつ?
ムーンナイトとスカーレット・スカラベ 「ムーンナイト」(2022)

スティーヴン・グラント/Mr.ナイトは、もう1人の自分であるマーク・スペクター/ムーンナイトとの意識を自在に交代できるようになり、邪悪な女神アメミットの復活を目論むアーサー・ハロウの野望を阻止。マークの妻であるレイラはタウエレトのアバターとなり、新ヒーロー“スカーレット・スカラベ”として覚醒した。スティーブン/マークの知らぬ間に残忍な戦いを繰り広げた第3の人格ジェイク・ロックリーは、月の神コンスと密かなる協力関係を続けており……。
ドクター・ストレンジとインカージョン 『ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス』(2022)

ドクター・ストレンジは、禁断の魔術書ダークホールドを使用したり魔界の掟を破ったりしたことの代償として、第三の目が開眼。そんな彼の前に謎の魔術師クレア(シャーリーズ・セロン)が現れ、複数のユニバースが衝突して消滅する「インカージョン」修復のため、別宇宙への旅に誘われた。『シークレット・ウォーズ』原作コミックでは、インカージョンが加速したことでマルチバースが崩壊、新世界「バトルワールド」が生まれるという流れ。このシーンは今後の物語への重大な伏線となりそうだ。
ソー&ラブとヘラクレス、ジェーン&ヘイムダル 『ソー ラブ&サンダー』(2022)

ソーは養女に迎えたラブと共に「ラブ&サンダー」としてヒーロー活動の旅に出ている。一方「全能の町」の王ゼウスは、反逆行為を行ったソーを仕留めるべく「ソー・オーディンソンを空から叩き落とせ」と息子ヘラクレスに命じる。原作コミックではソーの良きライバルとなるキャラクターだが、どのように合流を果たすのか。また、戦いの中で命尽きたジェーンは勇敢な戦士のみが招かれる死後安息の地ヴァルハラにてヘイムダルに迎えられており、これから天界より我々を見守ることとなりそうだ。
ハルクとシー・ハルク 「シー・ハルク/ザ・アトーニー」(2022)

ハルクは壁を破壊するが、シー・ハルク/ジェニファー・ウォルターズは第4の壁をも破壊できる。劇中では自ら望む展開を手にいれるべくマーベル・スタジオに乗り込み、MCUにおける全ての決断を下す全能AI「ケヴィン」(モデルはもちろんケヴィン・ファイギ)に直談判。ジェニファーはスタジオ出禁となるが、家族パーティーにマット・マードックを招き入れたハッピーエンドを作り上げている。そこに合流したハルクは『マイティ・ソー バトルロイヤル』惑星サカールでいつの間にかもうけていた息子のスカーを紹介している。
シュリとネイモア、ワカンダ戦士たち 『ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー』(2022)

女王ラモンダ亡き後、シュリはワカンダ王位継承を放棄し、代わりにジャバリ族の長エムバクが王座に挑戦する。ワカンダを追われたオコエは新たな戦士として復帰し、エヴェレット・ロスの亡命を手助けする。一方、海底王国タロカンはワカンダと同盟関係に。王ネイモアは、有事の際には海の戦士たちを従えて加勢するつもりだ。シュリは義姉ナキアが暮らすハイチの海でティ・チャラを弔い、前に進む決意をする。若き天才発明家リリは地元シカゴに帰る。
アントマン 『アントマン&ワスプ:クアントマニア』(2023)

征服者カーンを倒して量子世界を救ったアントマン/スコット・ラングは、元の世界に帰って平穏な日々を取り戻していた。しかし、カーンを倒したという確証が持てないスコットは、彼が言っていた「自分が脱出しないとみんなが死ぬことになる」という妙な言葉が気になり始める。愛娘キャシーのニセ誕生日を祝っていたスコットだが、何かがおかしい気がしてならない。果たしてスコットは、本当にカーンを倒して全てを元通りにしていたのだろうか?
ガーディアンズ・オブ・ギャラクシーとピーター・クイル 『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME 3』(2023)

死闘の末に最凶の敵ハイ・エボリューショナリーを倒したメンバーはそれぞれの道を歩むことに決め、ガモーラ、マンティス、ドラックス、ネビュラ、ピーター・クイルが脱退。残ったロケットはキャプテンとなり、グルート、クラグリン、コスモ、ファイラ、そしてアダム・ウォーロックとペットのブラープをメンバーとして活動を続けている。地球に戻ったピーターは祖父と再会し、ありのままの自分でいられる平穏を手に入れた。映画の最後には「伝説のスター・ロードは帰ってくる」と、今後の再登場を約束している。
ロキ 「ロキ」シーズン2(2023)

アベンジャーズが2012年のニューヨークの戦いにタイムトラベル中、ロキはどさくさに紛れてタイムストーンを奪って逃亡。これが時間分岐を生み出したことで、TVA(時間変異取締局)に拘束された。メビウスらと共に神聖時間軸を正す使命を帯びたロキは、全ての時間分岐を自ら束ねる「物語の神」となった。今やロキは在り続ける者に代わって時空を司り、全ユニバースを見守っている。
モニカ、ミズ・マーベルとケイト・ビショップ 『マーベルズ』(2023)

宇宙空間に時空の穴が開くと、これを塞ぐべく向かったモニカ・ランボーは向こう側の世界にとどまる選択をする。異世界の治療室で目を覚ますと、そこにいたのは母マリア・ランボーと同じ姿をしたバイナリーとビーストで、ともにX-MENのヒーローだ。ここでモニカは、異世界のX-MENとの架け橋となりうる存在となった。一方ミズ・マーベル/カマラ・カーンはケイト・ビショップにチーム結成を呼びかけており、続いて「アントマンの娘」キャシー・ラングにも声をかけるという。これはヤング・アベンジャーズ登場の伏線か?
アガサとウィッカン「アガサ:オール・アロング」(2024)

最強の魔女として何百年にもわたって強大な魔力をほしいがままにしたアガサ・ハークネスは、かつての恋人である死神デスを前にして死を受け入れる。宿敵スカーレット・ウィッチの双子の息子の1人であるビリーと、かつて失った愛する息子ニコラス・スクラッチへの想いを果たすべくあの世へと渡ったのだ。“ウィッカン”として魔力を覚醒させたビリーが失意のまま帰宅すると、そこに現れたのはアガサの亡霊。2人はトミーを探すべく、新たなる旅の扉を開く。ワンダ・マキシモフの系譜は続く。
デッドプールとウルヴァリン 『デッドプール&ウルヴァリン』(2024)

別世界にて時間軸の破滅を救っちゃった俺ちゃんと爪野郎は、ホームパーティで仲間たちとの幸福を祝う。そこにはカサンドラ・ノヴァとの戦いを共にしたローラの姿も。未公開シーンでは、ガンビットも虚無世界から脱出することが示唆されている。本作では、そのアースの最重要人物「アンカー」が死ぬと、世界は次第に滅びていくとの新設定も登場。それではアース616のアンカーとは一体誰なのか?そして……、なぜソーは泣いていたのか?
アダマンチウム『キャプテン・アメリカ:ブレイブ・ニュー・ワールド』(2025)

『エターナルズ』にてインド洋に姿を現したまま凍結されたセレスティアルズのティアマットは、その残骸からアダマンチウムと呼ばれる希少金属が採掘されると判明。ヴィブラニウムと並ぶ硬度を誇る新材とあって世界各国で争奪戦となった後、日米間では共同利用協定が締結された。アダマンチウムといえば、ウルヴァリンの爪や骨格に用いられていることで最も知られる。今後のMCU版ウルヴァリン登場への重大な伏線か。
アベンジャーズ再建計画 『キャプテン・アメリカ:ブレイブ・ニュー・ワールド』(2025)

ヒーロー嫌いのサディアス・ロスは米大統領となると、新元素アダマンチウムをめぐる国際緊張の高まりを受けて新キャプテン・アメリカ/サム・ウィルソンにアベンジャーズ再建を呼びかける。サムは二代目ファルコンを襲名した相棒ホアキン・トレスと共に日米軍事衝突を防ぐべく任務に従事。戦いを終えたサムは、ホアキンに新スーツの調達を命じている。彼らを中心に、新たなるアベンジャーズが結集しようとしている……。
ドラマシリーズで更なる物語が待っている
MCUは映画だけじゃない!『サンダーボルツ*』と『ファンタスティック4:ファースト・ステップ』の他にも、『アベンジャーズ/ドゥームズデイ』までに楽しめる作品がディズニープラス独占で配信される。ここでは、2025年中に登場予定の最新タイトルをご紹介。
「デアデビル:ボーン・アゲイン」見放題独占配信中

「マーベル/デアデビル」が復活を遂げた話題作。盲目のデアデビル/マット・マードックは、昼は弁護士として法廷で戦い、夜はヒーローとして悪と対峙する。旧シリーズからキングピンやパニッシャーをはじめとするキャラクターも多数登場。マーベル史上最もダークでハードな作風で、大人の視聴者を虜に。
「アイアンハート」2025年6月配信予定
『ブラックパンサー:ワカンダ・フォーエバー』に登場した若き天才科学者リリ・ウィリアムズを描く。地元シカゴに戻ったリリはアイアン・スーツの開発に勤しむ。その野心に、ミステリアスで魅力的なザ・フッド/パーカー・ロビンスが関わり……。原作コミックではアイアンマンの後継者として活躍する、新世代ハイテクヒーロー。
「アイズ・オブ・ワカンダ」2025年8月配信予定
『ブラックパンサー』ワカンダ戦士たちを描く冒険シリーズ。盗まれたヴィブラニウム奪還のため、ワカンダ秘密警察が世界中で危険任務に挑む。「X-MEN ’97」「スパイダーマン:フレンドリー・ネイバーフッド」に続くマーベル・アニメーション自信作で、「どのアニメ作品よりもMCUへの直接的な繋がりがある」と製作者。
「マーベル・ゾンビーズ」2025年10月配信予定
「ホワット・イフ…?」シーズン1第5話で描かれた、マーベル・ヒーローたちがゾンビ化した終末世界に新世代ヒーローたちが立ち向かう物語。ゾンビ作品ファンでも見応えあるハードコア路線を探求した。絶叫必至のホラー描写だけでなく、希望と絶望をテーマにした壮大な冒険物語が展開される。今年のハロウィーンのお楽しみ企画。
「ワンダーマン」2025年12月配信予定
主人公はサイモン・ウィリアムズという俳優で、「ハリウッドへのラブレター」とされる異色作。『シャン・チー/テン・リングスの伝説』デスティン・ダニエル・クレットン監督が手がける。プロデューサーのブラッド・ウィンダーバウムは「マーベルとして非常に新しいテイスト」「誰も見たことのないベスト・シリーズ」と手応え。
すべては”ドゥーム”へと続く

もちろん、『ドゥームズデイ』や『シークレット・ウォーズ』に繋がりそうな要素は本記事に記した限りではない。細かな伏線や原作コミックからの考察は、まだまだ時間をかけてじっくり解き明かしていきたいところだ。加えて、発表された『ドゥームズデイ』キャスト陣から分かるように、旧『X-MEN』ユニバースが合流することはほぼ確実だ。こうした旧シリーズを復習しておくのも役に立つだろう。
公開まで残り約1年、THE RIVERでは引き続き特集企画を通じて、アベンジャーズ新章を全力で盛り上げていく。映画史上最大のイベントを、読者のみなさんがもっと楽しめるように、THE RIVERがしっかりサポートしていくので、引き続き一緒に楽しもう。
最後に改めて、今後のMCU作品の公開予定情報を整理しておこう。まずは5月2日の『サンダーボルツ*』から見逃し厳禁だ。すべては“ドゥーム”へと続く──
- 映画『サンダーボルツ*』2025年5月2日 日米同時公開
- ドラマ「アイアンハート(原題)」2025年6月 ディズニープラス配信
- 映画『ファンタスティック4:ファースト・ステップ』2025年7月25日 公開
- アニメーション・シリーズ「アイズ・オブ・ワカンダ(原題)」2025年8月 ディズニープラス配信
- アニメーション・シリーズ「マーベル・ゾンビーズ(原題)」2025年10月 ディズニープラス配信
- ドラマ「ワンダーマン」2025年12月 ディズニープラス配信
- 映画『アベンジャーズ/ドゥームズデイ(原題)』2026年5月1日 米国公開
- 映画『アベンジャーズ/シークレット・ウォーズ(原題)』2027年5月7日 米国公開
Supported by:ウォルト・ディズニー・ジャパン