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『ロケットマン』にラミ・マレック版フレディ・マーキュリー登場の案あった ─ 『ボヘミアン・ラプソディ』とクロスオーバー

もしも実現していたら、ミュージシャン伝記映画のシネマティック・ユニバースだ。

エルトン・ジョンの挫折と栄光をミュージカルとして描く映画『ロケットマン』が公開中だ。監督は、同じく伝説的ミュージシャンを描いた『ボヘミアン・ラプソディ』で最終監督も果たしたデクスター・フレッチャー。監督は『ロケットマン』で、この2作を繋ぎ合わせる演出を検討していたという。その驚くべきアイデアとは。

「ある時、こんな考えがありました。エルトンが母親とレストランにいる時に、ジョン・リードとフレディが別のテーブルにいて、お互いに手を降るんです!凄いことになっていたでしょうけど、実現はしませんでした。少しやり過ぎになっていたでしょう。別にシネマティック・ユニバースを作りたいわけじゃないですからね!」

とても大胆なアイデアだが、しかし荒唐無稽というわけでもない。エルトンとフレディにとって共通の存在となったプロデューサーのジョン・リードは、『ロケットマン』『ボヘミアン・ラプソディ』両作に登場しているからだ。

ロケットマン
『ロケットマン』のジョン・リード。©2018 Paramount Pictures. All rights reserved.
ボヘミアン・ラプソディ
『ボヘミアン・ラプソディ』のジョン・リード。© 2018 Twentieth Century Fox

ジョン・リードにとってエルトンは、音楽マネージャーとして初のクライアントだった。1970年代から、公私共の付き合いを始めている。マネージャーとしては1998年まで務めたが、個人的な付き合いは最初の5年で終わった。1975年〜1978年はクイーン(Queen)のマネージャーも務めていて、この時の物語は『ボヘミアン・ラプソディ』で描かれている。『ロケットマン』ではリチャード・マッデンが、『ボヘミアン・ラプソディ』ではエイダン・ギレンがこの同一人物を演じたが、2人とも「ゲーム・オブ・スローンズ」俳優であるというのは面白い偶然だ。

エルトン・ジョンとフレディ・マーキュリー

ちなみにエルトン・ジョンは、フレディが亡くなった際に追悼の言葉を捧げている。「フレディ・マーキュリーは、信じられないほどにイノベーティブな歌手、バンドのフロントマンでした。僕の大親友で、彼と出会えたことは恵みでした。とても面白くて、並外れていて、それにすごく優しかった。偉大なミュージシャンであり、ロック・バンドのフロントマンとして最も偉大なひとりでした。」「ユーモアのセンス、並外れたセンスがありました。ライヴエイドのステージはまさに圧巻でした。

1992年4月20日には、『ボヘミアン・ラプソディ』で描かれたライヴエイドと同じ場所、英ロンドンのウェンブリー・スタジアムで開催されたフレディ・マーキュリー追悼コンサートに出演。ガンズ・アンド・ローゼズ(Guns N’ Roses)のアクセル・ローズと共に「ボヘミアン・ラプソディ(Bohemian Rhapsody)を、ブラック・サバス(Black Sabbath)のトニー・アイオミと共に「ショウ・マスト・ゴー・オン(The Show Must Go On)」を、クイーンの演奏をもって魂込めて歌い上げた。この映像はYouTubeなどでも見ることができる。

映画『ロケットマン』は2019年8月23日(金) 全国ロードショー。

Source:Deadline

Writer

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中谷 直登Naoto Nakatani

THE RIVER創設者。代表。運営から記事執筆・取材まで。数多くのハリウッドスターにインタビューを行なっています。お問い合わせは nakatani@riverch.jp まで。

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