【徹底予習】『ローグ・ワン』反乱軍と帝国軍にみる「スター・ウォーズ」の本質とは?新証言ぞくぞく

いよいよ公開が近づくローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』。アメリカではすでにプロモーションも活発化し、本日は新しい場面写真&メイキング写真が公開された。また近頃、あらゆる媒体から関係者たちの作品に関する証言が漏れ聞こえてくる。今回はその内容をつなぎあわせながら、いよいよ期待の高まる『ローグ・ワン』を徹底予習してみよう。

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ギャレス・エドワーズ監督の挑戦

すでに伝えられているように、『ローグ・ワン』は反乱軍の兵士たちが究極兵器デス・スターの設計図を奪うべく決死の作戦に挑む物語だ。つまり“アナザー・ストーリー”とは言いながらも、これまでの「スター・ウォーズ」とは明らかに同じ流れにある映画なのである。しかしギャレス・エドワーズ監督は、あえて大胆な態度を隠していない。

「この映画はみんなが思ってるようには展開しないスター・ウォーズとは別の道筋をたどるよ」

フォースの覚醒』につづきVFXスーパーバイザーを担当するニール・スキャンランは、ギャレス監督の挑戦をもっとも高く評価する者のひとりだ。

「ギャレス・エドワーズという若くて有能な男には驚いたし興奮したね。この作品を撮る大きな責任を引き受けていた。彼は信じられないほどスゴいことをやってのけたよ。しかもルールブックは捨てて、彼なりのユニークなやり方でね。ジャンルに敬意を表しつつ、勇敢にも彼なりのひねりを加えてる。この映画には、きっと見たこともないほどユニークでスリリングな手触りがあるよ」

http://www.ew.com/article/2016/06/28/star-wars-rogue-one-high-resolution-photos

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しかしその大胆さの裏側には、きわめて地道に「スター・ウォーズ」を検証する作業があったようだ。ギャレス監督は「ルーク・スカイウォーカーの物語でなくても、(以前の作品と)同じテーマと興奮を手にすることが大切だった」と話している。

「あらゆる段階で、「スター・ウォーズ」が残したストーリーテリングの何が特別かを自問しなければならなかった。物語を「スター・ウォーズ」たらしめるものをすべて書きとめたよ。もちろんみんなが違う意見だった。でも確かなことは、壮大なストーリーの背景や、バラバラになって苦しむ家族の物語、そして基本は善悪に引き裂かれることだ」

そして、このギャレス監督のつかんだテーマは反乱軍と帝国軍の両サイドに等しく注ぎ込まれているようだ。

【反乱軍】名もなき兵士のバックボーン

ジン・アーソとその父ゲイリン・アーソ

『ローグ・ワン』の主人公であるジン・アーソ(フェリシティ・ジョーンズ)は、反乱軍の兵士ながら、そもそも戦いには消極的な人物だったという。ギャレス監督はジンについて、「ある事件が彼女の人生をぶち壊し、戦時下の兵士にしてしまうんだ。彼女は本来あるべき姿ではなくなってしまった」と語る。

http://wegotthiscovered.com/movies/disney-watered-down-darth-vader-scene-in-rogue-one-a-star-wars-story/

ジン・アーソ(フェリシティ・ジョーンズ)
http://wegotthiscovered.com/movies/disney-watered-down-darth-vader-scene-in-rogue-one-a-star-wars-story/

その「ある事件」こそ、おそらくジンの父であるゲイリン・アーソ(マッツ・ミケルセン)に関係するものだろう。科学者であるゲイリンはライトセーバーの開発にも深く関わった人物だというが、アーソとの父娘関係にはどんな事件が起きたのだろう? そもそも“父と子”というテーマこそ、「スター・ウォーズ」のもっとも重要なテーマではないか……。

ルーカス・フィルム社長のキャスリーン・ケネディは、ジンというキャラクターには「スター・ウォーズ」の生みの親であるジョージ・ルーカスの影響があると話している。

ルーカスはレイア姫を、とても活力にあふれた、おかしくて、強い女性キャラクターとして作ったわ。だから、彼が作った土台を私たちは発展させなければならないと思ったの」

http://www.slashfilm.com/mads-mikkelsen-rogue-one-character/

ジン・アーソの父ゲイリン・アーソ(マッツ・ミケルセン)
http://www.slashfilm.com/mads-mikkelsen-rogue-one-character/

フォースを信じる者・信じない者、帝国軍を裏切った者

『ローグ・ワン』の舞台となる時代は、『エピソード3/シスの復讐』でジェダイが粛清された後、また『エピソード4/新たなる希望』でルークやオビ=ワンが活躍するより以前にあたる。原案と製作総指揮を兼任するジョン・ノールは、そんなジェダイにとって闇の時代を戦う人々を描きたかったと話す。

「まだ勇敢な人々がいる。フォースの力がなくても大胆に行動し、正しい信念のために戦って死ぬ人たちだよ。そういう物語を観たいと思った。銀河系で一般市民よりは強い人々が、理不尽な行為が行われるのを見て、現状を変えるために武器を取って、正しさのために戦うんだ」

しかしジンだけに限らず、反乱軍の兵士にはそれぞれの物語がある。ジン役のフェリシティ・ジョーンズは、反乱軍の面々についてこう語った。

「いろんな意味で反乱軍は成立してないのよ。彼らは寄せ集めで、全員に難しい背景がある。ある意味みんな素人だしね。それでも、自分たちよりはるかに大きくて強いものと戦うため団結するの」

たとえば盲目の戦士チアルート・イムウェ(ドニー・イェン)は、ジェダイでもフォースの使い手でもないが、フォースの存在を強く信じている人物だ。一方で、チアルートと行動を共にする兵士ベイズ・マルバス(チアン・ウェン)はフォースの存在を信じていない。深い協力関係ながら対極の考え方を持つふたりの関係にも注目しよう。

http://www.ew.com/article/2016/06/28/star-wars-rogue-one-high-resolution-photos

チアルート・イムウェ(ドニー・イェン・右)、ベイズ・マルバス(チアン・ウェン・左)
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また反乱軍のパイロットであるボーディー・ルックは、かつて帝国軍の一員として働いていながら、帝国に不安や疑念を抱いて反乱軍に寝返った人物だ。

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ボーディー・ルック(リズ・アーメッド)
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しかしルック役のリズ・アーメッドによると、当初ルックのキャラクターは完全に固まっていなかったようだ。そこでギャレス監督は、『地獄の黙示録』のデニス・ホッパーや『パピヨン』のダスティン・ホフマンを例に挙げながら、ルックのキャラクターをアーメッドに説明したという。ちなみに、膨大とも噂された再撮影によってルックのバック・ストーリーはきちんと補完されたそうだ。どうやら感動的な仕上がりらしいのでご安心いただきたい。

【帝国軍】若き上司と中間管理職

そんな反乱軍の相手となる帝国軍の最重要人物は、もちろんダース・ベイダーだ。ルーカス・フィルムの脚本担当であるキリ・ハートは、『ローグ・ワン』におけるベイダーのポジションを語った。

「すごく効果的な軍事兵器(=デス・スター)に興味を持ってる軍人はいるけど、ダース・ベイダーは少し超越してるわ。彼は別の次元、スピリチュアルなレベルに入ってるの。だからベイダーにとって、デス・スターは帝国軍での楽しみの一部にすぎない。彼はもっと広い視野を持ってるわけ」

http://wegotthiscovered.com/movies/disney-watered-down-darth-vader-scene-in-rogue-one-a-star-wars-story/

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しかし『ローグ・ワン』で主な悪役となるのは、デス・スター計画の責任者であるオーソン・クレニック総督(ベン・メンデルソーン)だ。帝国はデス・スターに大きな投資をしているが、開発は遅れている。そうなればもちろん、上司のベイダーは責任者を疑うことになる。クレニックについてキリはこう話す。

「つまりクレニックは明らかにフォースを理解していないの。でもダース・ベイダーは、フォースを理解した上ですべてを捉えてる。デス・スターのような究極兵器については、ベイダーと他の人物でずいぶん違いがあると思う」

これはあくまで噂だが、劇中にはベイダーがクレニックに対して激昂するシーンがあるという。若くて有能な上司と中年の中間管理職、という図式がどうしてもイメージされてしまうが……。

しかし、そもそもクレニックは元労働者階級の人物であり、その知識と人格でのしあがったという設定だ。しかも物語のキーパーソンであるゲイリン・アーソとは友人であり、彼の研究やその家族を支えていた過去もあるという。もしかして『ローグ・ワン』で善悪の狭間に立たされるのはこの男なのか? しかしいずれにしても悲劇の予感しかしない

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ギャレス監督、全力投球の『ローグ・ワン』

こうして人物やテーマに関する証言を紐解いていくと、やはり『ローグ・ワン』にはこれまでの「スター・ウォーズ」とは一味違うダークさが感じられる。再撮影の理由には「ダークすぎたから」という説もあったが、作品はどのように仕上がったのだろうか?

ギャレス監督は、「スター・ウォーズ」という世界中で知られる“神話”を撮った感想をこう話している。

「ストーリーにきちんと決着をつけることにプレッシャーを感じたよ。でも僕は「スター・ウォーズ」を観て育ったし、子供の頃から大好きだった。だから少しだけ、僕の人生はすべてこのためのトレーニングだったんじゃないかと思ったよ」

映画『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』は2016年12月16日公開。もちろん今後も、新しい情報が入りしだい随時お伝えしていく予定だ。

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sources: https://uk.movies.yahoo.com/gillette-launches-rogue-one-a-star-wars-story-partnership-with-new-commercial-124541388.html
http://www.usatoday.com/story/life/movies/2016/10/23/must-see-holiday-movies-preview-fantastic-beasts-rogue-one-moana/92211608/
https://disneyrewards.com/blog/rogue-one-star-wars-story/
http://www.starwarsnewsnet.com/2016/11/details-on-the-scene-between-darth-vader-and-orson-krennic-from-rogue-one.html
http://www.ew.com/gallery/rogue-one-exclusive-images/2831794_rogue-one-star-wars-story
Eyecatch Image: http://starwars.wikia.com/wiki/File:Rogue_One_A_Star_Wars_Story_poster.png

About the author

稲垣 貴俊(Takatoshi Inagaki)。THE RIVER編集部。わかりやすいことはそのままに、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすくしてお伝えできればと思っております。

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