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『ローグ・ワン』が「スター・ウォーズ」の未来を占う。ルーカス悲願のアナザー・ストーリー、今後は女性監督も起用へ

「スター・ウォーズ」はいま大きな岐路にある。昨年公開された『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』から、ディズニーとルーカスフィルムはシリーズを新たな局面へと進めたのである。

「エピソード7」すなわち“本編の最新作”だった『フォースの覚醒』につづき、今年公開される『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』は、『エピソード4』以前、デス・スター設計図の奪取を描くアナザー・ストーリーだ。しかし来年(2017年)は『フォースの覚醒』の続編である『エピソード8(原題)』が登場し、2018年は若きハン・ソロが主人公のアナザー・ストーリー、2019年には再び『エピソード9(仮題)』……と、今後はナンバリングされた“本編”と、時系列を遡るアナザー・ストーリーが交互に封切られる

しかしディズニーとルーカスフィルムは、今後もこのスタイルを維持すると明言したわけではない。それどころか、2020年以降の予定はまだ何も決まっていないという。

『ローグ・ワン』がシリーズの今後を占う?

ルーカスフィルム社長のキャスリーン・ケネディ氏は、2020年以降の「スター・ウォーズ」についてこう語る。

「話し合いは今も進んでいます。正直に言って、私たちに(アナザー・ストーリー以外に)できることはないのでしょうか? もちろん(あるはず)ですが、わかりません。私たちはすべてを検討しているところなのです」

2019年に9作目が公開される“本編”をそれ以降も深めていくのか、それともアナザー・ストーリーの枠組みを広げていくのか……。ファンの中にはオビ=ワンやボバ・フェットの単独作品を熱望する声も多いが、それ以外の方向性もありうるだろう。いわば「スター・ウォーズ」はどのようにも展開させられるシリーズとなったのだ。

もちろん、ケネディ氏の言葉を信じるならば「スター・ウォーズ」は迷走していない

「私たちは(今後ありうる映画について)たくさん話し合ってきました。でもこれは1月に落ち着いて話すつもり。今は『フォースの覚醒』が公開されて、『ローグ・ワン』があって、『エピソード8』の撮影も終えたところですからね。少し俯瞰すると、そこには多くの情報があります。たとえば、私たちが何をしていて、何にワクワクしていて、何を拡張したいのか、ということです」

「スター・ウォーズ」において、『ローグ・ワン』は実写映画初のアナザー・ストーリーだ。したがって、この形式がどのように観客に観られ、受け入れられ、あるいは拒絶されるのかは12月16日までわからない。アナザー・ストーリーの可能性そのものが未知数なのである。その不安を鑑みると、第1弾が「デス・スター設計図の奪還」、第2弾が「ハン・ソロ」というのはこの上なく手堅い選択だろう。

ケネディ氏が今後について「1月に落ち着いて話す」と述べたのは、その頃には『ローグ・ワン』の興行成績とファンの反応がある程度はっきりしているからだと思われる。つまりルーカスフィルムは、そこで自らの意志と世間の反応のバランスを判断するはずだ。2020年以降、ナンバリング付きの“本編”がさらに掘り下げられるのか、それともオビ=ワンやボバ・フェットの単独作品が実現されるのか。すべては『ローグ・ワン』にかかっている

アナザー・ストーリーはジョージ・ルーカスの悲願

ちなみにケネディ氏によると、『ローグ・ワン』のように本編から独立した映画を作ることは、ルーカスフィルムがディズニーに買収される以前からジョージ・ルーカスが抱いていたアイデアだという。

「ジョージはときどき(独立した物語を)考えていて、実際に3、4個のアイデアや思考、思いついた演出を書き留めていました。確かに本編には(独立した物語を作る)余地が多かったのです」

しかしケネディ氏も、ルーカスのアイデアそのものを具体的に言葉にすることはできないという。現に『ローグ・ワン』の原案者はVFXスーパーバイザーのジョン・ノール氏であり、「ハン・ソロ」もルーカスのアイデアではない

「スター・ウォーズ」女性監督を起用へ

これから「スター・ウォーズ」シリーズがどう変わっていくにしろ、もちろんケネディ氏はシリーズを継続する方針だ。また彼女は今後、女性監督が大規模な映画を撮るチャンスが少ないという現状にもアプローチしようと考えているという

いつ女性監督に「スター・ウォーズ」を撮ってもらうかを見極めたいんです。(作品は)クリエイターに成功してもらうためのステップですよ。でも本当に巨大な映画だから、基本的経験がない人とはできません。一緒に仕事をする人を選び始めたいし、彼女たちが成功するために作っているものも観たい。そして、しかるべき時に引き入れたいんです」

すでにルーカスフィルムは、『ローグ・ワン』ギャレス・エドワーズ監督をはじめ、比較的キャリアの浅い監督を起用する傾向にある。『エピソード8』を手がけるのは『LOOPER/ルーパー』(2012年)のライアン・ジョンソン監督だし、「ハン・ソロ」には『LEGO® ムービー』(2014年)のフィル・ロード&クリス・ミラー監督が抜擢された。『エピソード9』では『ジュラシック・ワールド』のコリン・トレボロウ監督がメガホンを取る。

ギャレス・エドワーズ監督(中央) https://pop.inquirer.net/2016/11/director-gareth-edwards-puts-stamp-star-wars-rogue-one/
ギャレス・エドワーズ監督(中央)
https://pop.inquirer.net/2016/11/director-gareth-edwards-puts-stamp-star-wars-rogue-one/

こうした人選も、すでに“クラシック”となった「スター・ウォーズ」を現代に息づかせるための戦略だろう。つまり『ローグ・ワン』は、その意味でもシリーズの先がけを担う作品なのである。今後の「スター・ウォーズ」がどんな才能の手で作られるのか、それを占うのもやはり『ローグ・ワン』に違いない。

映画『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』は2016年12月16日公開

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sources: http://www.ew.com/article/2016/11/22/rogue-one-lucasfilm-new-star-wars-movies
http://variety.com/2016/film/features/star-wars-rogue-one-lucasfilm-jj-abrams-kathleen-kennedy-1201923806/
Eyecatch Image: http://thestarwarstrilogy.com/starwars/post/2012/11/20/Entertainment-Weekly-The-Future-of-Star-Wars

Writer

中谷 直登
中谷 直登Naoto Nakatani

THE RIVER編集長。ライター、メディアの運営や映画などのプロモーション企画を行っています。お問い合わせは nakatani@riverch.jp まで。

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