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『RRR』監督、「ナートゥ・ナートゥ」は「歌とダンスだけど、実際に描いているのは闘い」

RRR
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本国インドをはじめ、世界中で記録的ヒットを続けているミュージカルアクション大作『RRR』。2023年(第95回)アカデミー賞歌曲賞にもノミネートされた挿入歌「Naatu Naatu(ナートゥ・ナートゥ)」と本楽曲が使用されているダンスシーンに込められた意図について、S・S・ラージャマウリ監督本人が米Vanity Fairにて詳しく解説している。

『RRR』はイギリス植民地時代のインドを舞台に、英国軍にさらわれた幼い少女を救うため、ビーム(N・T・ラーマ・ラオ・Jr.)とラーマ(ラーム・チャラン)という英雄2人が立ち上がり、2人の出会いと壮大な戦いを描く一大叙事詩だ。2人が「ナートゥ・ナートゥ」を歌い踊るシーケンスは劇中のハイライトの1つ。本作に限らず、多くのインド映画で見どころとなるダンスシーンは、ラージャマウリ監督にとってどのような意味のあるものだろうか。

「観客にとって、(「ナートゥ・ナートゥ」のシーンは)歌があって、楽しいものです。彼らは踊っているけれど、実はストーリーとしては闘いのシーンなんですよ。イギリス人男性がやってきて、彼らを侮辱するところから始まるわけですから。」

「ナートゥ・ナートゥ」はイギリス人男性ジェイクにタンゴやフラメンコを見せつけられ、挑発を受けたビームとラーマが「ナートゥをご存じか?」と披露するナンバーだ。敵対する同士が、拳で闘うのではなく、ダンス対決することで、観るものにも闘いの感情が芽生えていく、その結果、彼らの動きも闘いのポーズに見えてくるのだと、ラージャマウリ監督は語る。ダンスが秘める力、観客に与えるインパクトについて、監督は下記のように言及した。

「ダンスって、いかにアクロバティックであるかとか、完璧にステップを踏めるかってことではないんです。大事なことは2つあって、1つは本当にダンスを楽しむこと、そうしたら観客はあなたのダンスから喜びを感じ取るから。もう1つは、ダンスは毎秒ごとに、観客に感情を伝えるものだということ。観客もエネルギーを注入されます。たとえ辱められたとしても、それを跳ね返す武器を得られます。微細で表現するのが難しい感情だってラーマとビームは完璧にあらわしているんですよ。」

第95回アカデミー賞歌曲賞にもノミネートされた「ナートゥ・ナートゥ」は2023年3月13日(現地時間)に開催される授賞式で、インド出身でシンガー・ソングライターのラーフル・シプリガンジと、プレイバックシンガー・音楽監督のカーラ・バイラヴァがパフォーマンスする予定。観ている側もアツい感情が溢れ出すステージに期待しよう。

Source:YouTube

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Yuka ShingaiYuka Shingai

携帯向け音楽配信事業にて社内SE、マーケティング業務に従事した後、妊娠・出産を機にフリーライターに転向。 映画とお酒と化粧品が好き。日課のオンライン英会話でもしょっちゅう映画の話をしています。

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