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マーティン・スコセッシ、『ミッドサマー』を絶賛「きっとあなたは忘れられない」

ミッドサマー
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巨匠監督マーティン・スコセッシは、かの“フェスティバル・スリラー”たる『ミッドサマー』をどう観たのか。米Entertainment Weeklyでは、スコセッシによる『ミッドサマー』とアリ・アスター監督についてのエッセイが公開されている。

もともとスコセッシは、監督の前作『ヘレディタリー/継承』(2018)に心打たれ、アリ・アスターをポール・トーマス・アンダーソンやスパイク・リーらと並べて称えたこともあった。本記事では、スコセッシによる言葉のごく一部をご紹介することにしよう。

マーティン・スコセッシ
Photo by THE RIVER

新作・旧作にかかわらず映画を観ることが大好きだというスコセッシは、自分の知らない、まだキャリアの浅いフィルムメーカーの作品を観る際には「何かを表現しなければならない、そんな人物を探している」という。それはテーマやアイデアそのものではなく、むしろ、そこから浮かび上がる「体験そのものや想起、深い印象」だ。いわく「それは言葉にできないもの、動く画と音で伝えられるものだ。いいかえれば、映画(cinema)である」

そんなスコセッシは、『ヘレディタリー/継承』について「冒頭から惹きつけられた」と書いている。「そこには、映画というものをよく知っている若いフィルムメーカーがいた。形式のコントロール、フレーミングの精度、フレーム内の動き、アクションのペース、サウンド…すべてがその証拠だった」

スコセッシは次回作である『ミッドサマー』も楽しみにしていたといい、その出来栄えが期待を裏切らないものだったことも明かしている。「ご自身で楽しむべきものなので、何かを明かすようなことはしたくない」と書きながら、「『ヘレディタリー』と同じくらい、ともすればそれ以上の」演出であること、「リアルで本当に心地の良くない感情が掘り下げられている」こと、そして「本物のビジョンがある映画」だと絶賛しているのだ。「きっとあなたは忘れられないことでしょう。私は忘れられない」

なお、スコセッシによるエッセイの全文はEntertainment Weeklyのウェブサイト(英語)にて読むことができる。

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Source: Entertainment Weekly

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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