『ドクター・ストレンジ』監督、大作映画の公開延期にも期待示す ─ 『ブラック・ウィドウ』などMCU5作品の延期に反応

2020年4月4日、マーベル・シネマティック・ユニバース映画『ブラック・ウィドウ』『エターナルズ(原題:The Eternals)』など5作品の公開延期が発表された。これを受けて、『ドクター・ストレンジ』(2016)のスコット・デリクソン監督が自身のTwitterで今後への期待を寄せている。
「こうしてスタジオの看板作品の公開が延期されることは、作品全体の品質を向上することに繋がるでしょう。脚本やプロダクション・デザインに費やせる時間が増えるので。『ブレードランナー』(1982)が何故ここまで素晴らしいのかというと、リドリー・スコット監督含めチームが長い時間を費やしてまで、ビジュアルにこだわったからです。」
また、デリクソン監督は『ドクター・ストレンジ』製作当時についても振り返った。「ベネディクト・カンバーバッチに出演してもらうため、5ヶ月ほど公開を延期することにしたんです。もし延期しなかったら、納得のいく脚本を完成させることも、ビジュアルを成功に導くことも出来ませんでしたね」。現在、ハリウッドでは多数の映画が公開延期となっている。しかし、こうした可能性を勘案するならば、公開延期も単に“残念なお知らせ”ではないということだ。
Additionally, we pushed the release date for Doctor Strange five months in order to get Benedict Cumberbatch. Had we not done that, we would not have had time to get the script right or figure out how to achieve a lot of the visuals. pic.twitter.com/NtpgX3EJow
— N O S ⋊ Ɔ I ᴚ ᴚ Ǝ ᗡ ⊥ ⊥ O Ɔ S (@scottderrickson) April 3, 2020
ちなみにデリクソン監督は、2020年1月、『ドクター・ストレンジ』の続編『ドクター・ストレンジ・イン・ザ・マルチバース・オブ・マッドネス(原題:Doctor Strange in the Multiverse of Madness)』から降板している。マーベル・スタジオとの創造上の相違によるものだという。しかし、もしかすると本件も時間さえあれば、お互いに納得のいく結果にたどり着けたのかもしれない……。なお、デリクソン監督はエグゼクティブ・プロデューサーとして企画に残留する予定だ。