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DC映画『サージェント・ロック』企画保留、来年夏に再開か ─ コリン・ファレル主演、ルカ・グァダニーノ監督

コリン・ファレル ルカ・グァダニーノ
Harald Krichel https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Luca_Guadagnino-63112.jpg | Raph_PH https://www.flickr.com/photos/raph_ph/52447275762/ | Remixed by THE RIVER

コリン・ファレル主演、ルカ・グァダニーノ監督によるDC映画『サージェント・ロック(原題:Sgt. Rock)』が企画保留となったことがわかった。米The Hollywood ReporterVarietyDeadlineなどが相次いで報じている。

本作は1959年にコミックで初登場した、第二次世界大戦を戦ったフランクリン・ジョンロック軍曹を描く戦争アクション映画。監督を『君の名前で僕を呼んで』(2017)『チャレンジャーズ』(2024)のルカ・グァダニーノが務め、脚本を『クィア/QUEER』『チャレンジャーズ』のジャスティン・クリツケスが執筆し、2025年夏の撮影開始を目指してプリプロダクション(撮影前作業)が進められていた。

もともと本作の主演には『007』ジェームズ・ボンド役で知られるダニエル・クレイグが内定しており、『クィア/QUEER』に続くグァダニーノ監督とのタッグが期待されていたが、クレイグはのちに離脱。2025年3月には、後任者としてファレルが出演交渉に入ったと報じられていた

今回の報道によると、出演者にはファレルのほか、『チャレンジャーズ』のマイク・ファイスト、『エイリアン:ロムルス』(2024)のデヴィッド・ジョンソンらがキャスティングされていたとのこと。製作費は6,500万ドルでスタジオのゴーサインが出ており、8月の撮影に向けて、グァダニーノ監督はロケハンを進めていたとされる。

ただし、突然の企画保留はクリエイティブの問題ではないようだ。関係者によると、本作は主にイギリスの野外で撮影を実施する予定だったが、適切な環境で実現するには準備を急がなければならず、今夏の撮影は非現実的だと判断されたとのこと。イギリスの冬は非常に寒いため、野外での撮影は難しいと考えられたのだ。

『サージェント・ロック』の今後については、米国メディアの間でも見解が分かれている。第一報を伝えたThe Wrapは「企画はキャンセルされた」とだけ報じたが、これに続いたThe Hollywood Reporterは「2026年夏に撮影する可能性を年末に再検討する」とした。もっとも、さらなる続報を伝えたDeadlineとVarietyは「2026年夏の撮影となる見込み」としている。報道が重ねられるにつれ、“あくまでも一時的な保留である”というニュアンスが強まった。

もっとも、グァダニーノ監督は2025年10月に新作映画『アフター・ザ・ハント(原題)』の米国公開を控えるほか、『アメリカン・サイコ』新映画版など複数の企画を抱えている。2026年夏にスケジュールが移動した結果、引き続き企画に残留できるかは未知数だろう。本作が保留となったことで、次回作がどの企画になるのかにも注目したい。

ちなみに報道によると、 『サージェント・ロック』は第二次世界大戦下を舞台に、ロック軍曹がフランスの女性レジスタンスと手を組み、イエス・キリストの磔刑に使用されたといわれる、神秘の力をもつ“運命の槍”を探し求めるストーリーだという。ナチスドイツの手に渡る前に、なんとか2人は槍を手に入れなければいけない……。

『サージェント・ロック』の保留を受けて、『スーパーマン』『スーパーガール:ウーマン・オブ・トゥモロー(原題)』に続くDCユニバースの長編映画第3作は『クレイフェイス(仮題)』となる見込み。『スピーク・ノー・イーブル 異常な家族』(2024)のジェームズ・ワトキンス監督、『ドクター・スリープ』(2019)のマイク・フラナガン脚本のもと、2025年10月に撮影開始と伝えられている。

▼DC の記事

Source: The Hollywood Reporter, Variety, Deadline, The Wrap

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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