『シャン・チー/テン・リングスの伝説』世界各国で初登場No.1 ─ 米国で「コロナ禍以前」の活況戻る、歴代記録更新も

マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)最新作『シャン・チー/テン・リングスの伝説』が、2021年9月3日に世界公開を迎えた。公開週末にはアメリカ・イギリスで特に優れた興行収入を記録し、コロナ禍からの映画業界の回復を予感させる成績となっている。
米Deadlineによると、『シャン・チー』は9月3~6日の4日間で全世界興行収入1億3,970万ドルという好発進を記録。アメリカ国内では4日間で8,350万ドルを稼ぎ出し、これはレイバー・デー(米国の祝日、9月の第1月曜日)の記録としては新記録となる。なお、3~5日の3日間では7,140万ドルであり、『ブラック・ウィドウ』(2021)の8,030万ドルには及ばなかったものの、『ワイルド・スピード/ジェットブレイク』(2021)の7,000万ドルは上回った。
また、海外市場のオープニング興行収入は5,620万ドル(3日間)で、41市場にてランキング首位を獲得。最も優れた結果を示したのはイギリスの770万ドルで、コロナ禍では過去最高の週末記録となった。これに続くのが韓国の650万ドル、フランスの430万ドル、ロシアの320万ドル、そして日本の280万ドルだ。なお『シャン・チー』の最大市場になるであろう中国での劇場公開は現時点で未定となっている。
作品のポテンシャルをフルに発揮するIMAX上映にも世界中の観客が足を運んだ。IMAX上映のオープニング世界興収は1,320万ドル(3日間)で、内訳はアメリカが8,000万ドル、海外市場が5,200万ドル。アメリカでは全体成績と同じく、IMAX興収としてもレイバー・デーの記録を塗り替えている。
調査によると、アメリカ国内で『シャン・チー』のため映画館を訪れた観客のうち、25歳未満の男性・25歳以上の男性がそれぞれ全体の31%を占めた。25歳未満の女性は20%、25歳以上の女性は18%。人種としては白人が36%、ラテン系が22%、黒人が18%、アジア系が18%。比率としては、アジア系の動員はMCU史上最高の数字だという。
『シャン・チー』を観た主な理由として最も大きかったのは、「MCU作品だから」の49%。そのほか「ジャンル・プロットに惹かれた」が46%、「人に誘われて」が31%となっている。鑑賞後の反応として、「ブルーレイ・DVDを買いたい」が25%、「配信で買いたい」が13%という高水準となったのは、この新たなMCU作品がファンに受け入れられたことを示すものであろう。
ちなみにアメリカにおいて、9月3~6日の映画館全体の興行収入は1億3,520万ドルを記録。コロナ禍以前、2019年レイバー・デーの成績である1億2,070万ドルを抜く結果となった。デルタ株の懸念もあり、映画業界が2019年の同等の活況を取り戻すにはしばらく時間がかかるとみられていたが、少なくともこの週末は“コロナ禍以前”の活気が戻ってきたのである。2021年は秋~冬にかけて、さらなる話題作がアメリカで続々と公開される。この勢いに乗って、状況のさらなる好転を祈りたい。
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