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【ネタバレ】『スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース』あの人のカメオ登場、完成前の製作秘話が判明

スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース
(C)2023 CTMG. (C) & ™ 2023 MARVEL. All Rights Reserved.

この記事には、映画『スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース』のネタバレが含まれています。

スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース
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『スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース』は、前作『スパイダーマン:スパイダーバース』(2018)に続いてマルチバースのコンセプトを活用し、主人公マイルス・モラレスをめぐる巧みなストーリーテリングとエモーショナルな演出を両立させた快作。多元宇宙ならではの小ネタも遊び心に富んでおり、『スパイダーマン:ホームカミング』(2017)に登場したドナルド・グローバーが、マルチバースのプラウラーとして登場する場面はひとつのハイライトだった。

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もうひとつ、本作にはさりげないカメオ登場がある。厳密に言えば本作のための撮り下ろしではないため、「カメオ出演」というよりもアーカイブ映像での出演というべきか。マイルスがミゲル・オハラから、決して避けられない(避けてはならない)“親しい警官の死”というカノン(正史)イベントを聞かされた際、マルチバースの出来事として、『アメイジング・スパイダーマン』(2012)よりアンドリュー・ガーフィールド演じるピーター・パーカーが映し出されるのだ。

『アメイジング・スパイダーマン』では、グウェン・ステイシー(エマ・ストーン)の父親である警官のジョージ(デニス・リアリー)が、リザード/カート・コナーズ(リス・エヴァンス)によって胸を刺されてしまう。『アクロス・ザ・スパイダーバース』に使用されたのは、倒れたジョージのかたわらにピーターが寄り添う場面を加工したものだ。

もっとも編集段階では、このシーンにちょっとした紆余曲折があった。アソシエイト・エディターのアンドリュー・レヴィトン氏がTwitterにて記したところによると、「正式にアンドリュー・ガーフィールドを加える前に仮の映像を作らなければいけなかった」というのだ。「本当にうまくいくのかを確かめ、観客相手にテストしたのです。アシスタントに(ジョージ・)ステイシーが死ぬ映像をYouTubeから取ってきてもらい、After Effects(編集ソフト)に放り込みました」。

おそらくは、このテストで問題ないことが確認されたのち、正式に『アメイジング・スパイダーマン』の映像を使用することが決まったのだろう。『アクロス・ザ・スパイダーバース』はアニメーションであることを活かし、編集段階でもさまざまな試行錯誤が行われたことで知られるが、そのエピソードのひとつと言える。

映画『スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース』は公開中

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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