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『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』黒いステルス・スーツ、なぜ必要なのか ─ 予告編登場のキーアイテム、その背景が判明

スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム
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マーベル・シネマティック・ユニバースでの「スパイダーマン」単独映画第2作『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』で、ピーター・パーカー/スパイダーマンは新たな局面に立たされる。夏休みのヨーロッパ旅行に繰り出したところ、旅先でニック・フューリーと出会い、再び試練を与えられることになるのだ。

本作の予告編で早くも目を惹くのは、前作『スパイダーマン:ホームカミング』には登場しなかった黒いステルス・スーツ。先日公開された第2弾予告編には、このステルス・スーツに身を包んだピーターが駆け回り、軽やかな身のこなしで飛んでみせる姿も収められている(映像には『アベンジャーズ/エンドゲーム』の重大なネタバレが含まれているので、同作未見の方はご注意を)。

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ではピーター・パーカーは、なぜおなじみのスパイディスーツではなく、このステルス・スーツで戦いに臨むのか。2018年8月、本作の撮影現場で、エグゼクティブ・プロデューサーのエリック・キャロル氏が理由を明かしていた。

そもそも冒頭に触れた通り、『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』の主な舞台はヨーロッパ。ピーターはクラスメイトとの旅行を満喫し、思いを寄せるMJとの時間を大切にしたいのだ。しかしそんなピーターの目の前に、ニック・フューリーとクエンティン・ベック/ミステリオが現れる。もはや、ピーターの夏休みはただ穏やかなものではなくなってしまった。

スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム

しかし、ピーターからすると、ヨーロッパでスパイディスーツを着ることにはリスクがある。そもそも『スパイダーマン:ホームカミング』の時点で、ピーターはスパイダーマンとなってクラスメイトを救っているのだ。その上、わざわざヨーロッパへ出かけた旅行先にもスパイダーマンが現れたらどう思われるだろう? クラスメイトの誰かが「もしかしてピーターがスパイダーマンなのでは」と疑い始めても不思議ではない。そこでフューリーが提案するのが、暗闇に身を隠すことができるステルス・スーツ。いわば“隠密行動用”のスパイディスーツだというのである。

果たしてこんなスーツでピーターは身を隠しきれるのか、どこからどう見てもスパイダーマンの動きではないか。そういった疑問が野暮なのか、それとも適切なのかはわからない。もっともステルス・スーツが「ピーターの身を隠す」という目的のために登場する以上、本作でもピーター・パーカー/スパイダーマンのアイデンティティにまつわるドラマが繰り広げられることは間違いないはずだ。予告編で、ピーターはMJに「スパイダーマンでしょ?」と直接尋ねられてすらいるわけだが……。

ステルス・スーツのデザイン面で参考にされたのは、2008~2009年刊行「スパイダーマン:ノワール(Spider-Man: Noir)」と2010~2011年刊行「スパイダーマン:ビッグ・タイム(Spider-Man: Big Time)」。前者に関しては、アニメ映画『スパイダーマン:スパイダーバース』にスパイダーマン・ノワールが登場したことから容易に連想できたファンの方も多いのではないだろうか。

なお『ホームカミング』に続いての登板となるジョン・ワッツ監督は、以前このステルス・スーツについて「ちょっとブラック・ウィドウっぽいでしょう。もしかすると彼女のものを使って作られてるのかもしれませんね」語っていた。この発言の真意も、本編で明かされることになるのかもしれない。

映画『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』は2019年6月28日(金)世界最速公開

『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』公式サイト:http://www.spiderman-movie.jp/

Source: Collider

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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