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【ネタバレ】『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』あのカメオ出演者、さらなる出番も検討されていた

スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム
©2021 CTMG. © & ™ 2021 MARVEL. All Rights Reserved.

この記事には、『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』のネタバレが含まれています。

スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム
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デアデビル/マット・マードック、もっと出てくる可能性あった?

そのサプライズは、『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』の物語序盤にやってきた。前作『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』(2019)でミステリオ/クエンティン・ベック(ジェイク・ギレンホール)を殺害したとの嫌疑を受けたスパイダーマン/ピーター・パーカー(トム・ホランド)は、身柄の拘束を解かれたあと、ある盲目の弁護士と出会う。彼の名前はマット・マードック。夜はスーパーパワーを持つヴィジランテ、デアデビルとして活動する男だ。スパイダーマンに抗議する者たちによって投げられたレンガが窓ガラスを割って飛び込んでくるや、マードックはそれを瞬時にキャッチしてみせた。

これはMCU映画と、同じくMCUの正史でありながら映画とクロスオーバーする機会のなかったNetflixドラマ「Marvel デアデビル」(2015-2018)がついに重なった記念すべき瞬間だ(詳しくはこちらの記事を参照されたい)。もっとも、ポッドキャスト「The Q&A with Jeff Goldsmith」に登場したソマーズは、マット・マードックの登場シーンがこれ以外にも検討されていたことを認めている。レンガをキャッチするだけでなく、デアデビルとしての能力をスクリーンで発揮していた可能性もあったのだ。

では、その活躍はなぜ断念されたのか? その理由は、とにかく本作が『スパイダーマン』だという前提にあった。

「あらゆるキャラクターを登場させるということこそが今回の挑戦でした。僕たちはどのキャラクターも大好きだから、彼らがいろんなことをするところを見てみたくなってしまう。けれども問題は、“どこにそんな余地があるのか?”ということ。(それぞれのキャラクターとは)まるで別の映画に登場させて、いろいろ組み合わせることはできるけれど、究極的に僕たちがやるべき仕事は、我々のピーター・パーカーやスパイダーマンの物語を描くことです。

過去にソマーズは、本作に『スパイダーマン』『アメイジング・スパイダーマン』シリーズのヴィランが登場することについて触れた際も「バランスが大事」と述べ、敬意を払いながらもファンサービスに陥らないよう注意したと語っていた。「ピーター・パーカーの物語を描くことに集中しながら、その中で、やりたいことができる場面を見つけられることを祈る」とはその時の談。デアデビル/マット・マードックであれ、その基本的なスタンスは変わらなかったのだ。

「“コイツがあんなことをして、ふたりが出会ったら最高じゃないか”とか、本当に魅力的なアイデアはたくさん出てきたし、今回は面白そうな組み合わせが数えきれないほどありました。けれども結局、実現できるのはごくわずか。もちろん、マット・マードックを出せると決まったら“あれもできるしこれもできる、すごい、最高だ!”とは思いますが、作品の焦点をキープするため、いろんなものを撤回しなければいけないんです。」

なお、今後のMCU作品にデアデビル/マット・マードックが再登場するのか、それがいつになるのかは不明。さまざまな仕掛けを張り巡らせるMCUである、念願の再登場がこれかぎりということはないと信じたいが……?

映画『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』は公開中。

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Sources: The Q&A with Jeff Goldsmith, Comicbook.com

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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