『ジャスティス・リーグ』スナイダー・カット、報道以上の予算を追加投入へ ─ ワーナー会長「3,000万ドルで収まれば」

DC映画『ジャスティス・リーグ』(2017)の「スナイダー・カット」に、ワーナーや米HBO Maxが報道されている以上の予算を投入する可能性が浮上してきた。米WarnerMedia Entertainmentの会長であり、HBO Maxを統括するロバート・グリーンブラット氏が、ポッドキャスト「Record Media」にて示唆した。
『ジャスティス・リーグ』スナイダー・カットとは、製作途中に降板したザック・スナイダー監督のビジョンに基づき、劇場公開版とは異なるものとして発表される新バージョン。劇場公開版は『アベンジャーズ』(2012)のジョス・ウェドンがザックの後継者として再撮影・再編集に取り組み、作品は当初の計画から大幅に変更された。スナイダー監督の撮影した映像のうち、劇場公開版に使用されたのは約4分の1程度だったとされる。
既報によると、ワーナーはスナイダー・カットの完成に向け、新たに2,000~3,000万ドルの予算を投入すると伝えられた。しかし今回、グリーンブラット氏は「3,000万ドルくらいで収まってくれたらと祈ってますよ。とても複雑な大仕事ですから」と語っている。
「保管庫からスナイダー・カットを引っ張り出して公開するのは簡単なことではありません。(スナイダー・カットは)存在しないんです。だからザックはまさに作っているところで、とても大変ですよ──新たなVFXショットを含め、あの作品を大胆に考え直すんですから。複雑だし、とてもお金がかかります。」
一方、HBO Maxのコンテンツ最高責任者であるケヴィン・レイリー氏は、米Business Insiderのインタビューにて、スナイダー・カットの実現には「法的な問題がたくさんあった」と明かしている。その詳細は明かされていないが、チームは少しずつ課題をクリアしていったとのこと。製作にあたっては、音楽や編集、VFXのスタッフが再結集するほか、新たなセリフを収録するために出演者が呼び戻される可能性もあると伝えられている。出演者やスタッフの契約も含め、あらゆる面で追加予算が必要となっている可能性もありそうだ。
スナイダー・カットの完成品は、約4時間の映画となる可能性も、全6章のテレビシリーズとなる可能性もあるという。実現にあたって、メインキャストの撮り直しは一切ないとの噂もあるが、そちらの真相は不明だ。しかし、どう転んでも、ファンが事前に想像していた以上の時間と予算を要するということだろう。しかし、それだけに出来栄えへの期待値も上がるのも確か。いまや、『ジャスティス・リーグ』スナイダー・カットは、HBO Maxの新たなキラーコンテンツとなったのだ。
Source: Recode Media, Business Insider, IndieWire