『シビル・ウォー』の対立招いたソコヴィア協定、「シー・ハルク」で再登場へ
マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)の新作ドラマシリーズ「シー・ハルク:ザ・アトーニー」で、かつて『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』(2016)で問題となった「ソコヴィア協定」が再登場することがわかった。脚本・製作総指揮のジェシカ・ガオが、米The Directにて明かした。
そもそもソコヴィア協定とは、『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』(2015)で、東欧の小国・ソコヴィアにてスーパーヒーローが戦いを繰り広げたことにより、民間人に大きな犠牲が生じたことを受けて国連委員会が提唱した協定書。アベンジャーズをはじめとするスーパーヒーローや、無認可の技術を有する者たちを国連の管理下に置き、委員会が認めた時にのみ活動を許可するという制度だった。協定への署名をめぐりアイアンマンとキャプテン・アメリカは激しく対立、結果として『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』(2018)の悲劇を招くことになる。
もっともサノスによって生命の半分が消滅したのち、ソコヴィア協定がどのような扱いになったのかはわからない。『アベンジャーズ/エンドゲーム』(2019)は「ワンダヴィジョン」(2021)にてわずかに言及され、その効力が健在であることが示唆されていたが……。
そんな中、ガオは「この作品(『シー・ハルク』)ではソコヴィア協定がどうなったのかという疑問に答えます」と語った。なにしろ、物語の主人公は弁護士のジェニファー・ウォルターズ。事故によってハルクの血液に触れ、スーパーパワーに目覚めたジェニファーは、ヒーローやヴィランの依頼を受ける“超人専門弁護士”となるのだ。当然、ソコヴィア協定はジェニファーの仕事に直接関わってくるのだろう。
ガオいわく、ソコヴィア協定が登場するのは「シーズンの後ろのほう」。具体的なエピソードや登場の仕方まではもちろん語られていないが、「協定がどうなったか、その答えがわかります」とまで断言されているあたり、いよいよ『シビル・ウォー』以来の大きな課題が解決されることになりそうだ(もっとも、新たな疑問が生じる可能性もあるけれど)。約6年越しのロングパス、MCU作品ならではの息の長いストーリーテリングが良い形で実を結ぶことに期待したい。
ドラマ「シー・ハルク:ザ・アトーニー」は、2022年8月18日(木)16時よりディズニープラスにて独占配信開始。
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Source: The Direct