「スパイダーマンの本質は『孤独』だ」アンドリュー・ガーフィールド ─ 『ノー・ウェイ・ホーム』は「MJをキャッチする、それだけで十分」

“スパイダーマンの本質は孤独だ”と、アンドリュー・ガーフィールドは言う。映画『アメイジング・スパイダーマン』シリーズでスパイダーマン/ピーター・パーカー役を演じたアンドリューが、『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』(2022)での復帰を承諾した理由とともに、キャラクターに対する自らの解釈を語った。
この記事には、映画『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』のネタバレが含まれています。

『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』では、トム・ホランド演じるマーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)版のスパイダーマン/ピーター・パーカーのほか、『スパイダーマン』3部作からトビー・マグワイア演じるピーター・パーカー、『アメイジング・スパイダーマン』シリーズからアンドリュー演じるピーター・パーカーが夢の共闘を果たした。
公開当時、「スパイダーマンのファンとしては、3人のスパイダーマンがひとつのフレームに収まるだけで十分だった」と語っていたアンドリュー。しかし今回、ポッドキャスト番組「Happy Sad Confused」では、ピーター役を再演するためにシリアスな話し合いを重ねていたことを明かした。
「ジョン・ワッツ(監督)はとても優秀で、フィルムメイカーとしての自信もある。そのことに気づき、“冷静な人だ、信頼しよう”と思いました。あらかじめ彼とは何度も話し合ったんです。楽しくなければやりたくなかったし、(復帰が)一種の癒しにならないのなら、そこに意味を見出せないのならやりたくなかったから。僕たち3人がマルチバースに共存していることには必ず理由があるはず。単なるカメオ出演ではダメだ、目的がなければいけないと思いました。」
もっとも、脚本の具体的な内容が固まらないうちから、アンドリュー演じるピーターにはひとつだけ決まっていたことがあった。「(落ちてくる)MJをキャッチすること。それだけで十分だと思っていました」と彼は言う。むろんこれは、『アメイジング・スパイダーマン2』(2014)でピーターが愛するグウェン・ステイシーの死を防げなかったことを踏まえたものだ。

「孤独と孤立、それがスパイダーマンの本質にはある」と、アンドリューは自身の解釈を語る。『ノー・ウェイ・ホーム』で描かれた3人のピーターの関係性を、「まるで兄弟のようなメンターシップ。そのように(スパイダーマンが)描かれているところは見たことがなかった」と表現した。
「(MCU版『スパイダーマン』には)トニー・スタークのようなメンターシップがありました。しかし、本質的に孤独なキャラクターたちには真の美しさがあります。彼らはほんの一瞬だけ、時空を超えて手を伸ばし、“ああ、本当は孤独じゃなかったんだ”と感じる。再び孤独にはなるけれど、もしかすると、ひととき一緒に見た不思議な夢を思い出せるかもしれない。それはとても美しいことだと思うんです。」
その一方、スパイダーマン同士だからこその楽しさや、オフビートなユーモアも必要だと感じていたという。「トビーが僕に背中を叩かれるとか、うっとうしい質問をするとか、ヴィランたちを比較するとか。どんな世間話をするんだろう、ヴィランの登場を待つ間にどんな時間つぶしをするんだろうと考えました」。これらの演技はほとんど即興で行われたそうで、「すごく楽しかった」と振り返っている。
現在、スパイダーマン役のさらなる再演について「正しいものであれば、僕は100%戻ってくる」と断言しているアンドリュー。しかし、キャラクターへの深い思い入れとこだわりを聞くにつけ、そのハードルは決して低くなさそうだ。
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Source: Happy Sad Confused