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【ネタバレ】『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』脚本家、「トニー・スタークはベンおじさんではない」 ─ 名ゼリフに込めた思いが語られる

スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム
©2021 CTMG. © & ™ 2021 MARVEL. All Rights Reserved.

この記事には、『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』のネタバレが含まれています。

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「大いなる力には、大いなる責任が伴う」をトニー・スタークに言わせなかった理由

『スパイダーマン』過去の映画シリーズでは、ピーターの叔父にあたるベンが「大いなる力には、大いなる責任が伴う」というお馴染みの名ゼリフでヒーローの本質をピーター・パーカーに説いていたが、『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』ではメイおばさんがピーターに遺した最後の言葉として、このセリフが哀しくも感動的に使われている。

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MCU版『スパイダーマン』3部作に、ピーターにとって“人生の師匠”的な役割を担っていたベンおじさんは登場していない。そのためか、「全ての人に救いを手を」との信念を口癖のように説いていたメイおばさんが、この名セリフを言う展開となっていた。

だが考えようによっては、MCU版でピーターが師と仰いでいたトニー・スタークに、「大いなる力には、大いなる責任が伴う」と言わせる筋書きもアリだったのではないだろうか。『ノー・ウェイ・ホーム』ではマルチバースが開き、過去フランチャイズからヴィラン多数が舞い戻って来ている。極端な話、トニーをカムバックさせることも可能だった訳だが、なぜそうしなかったのだろうか?

スパイダーマン:ホームカミング
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『ノー・ウェイ・ホーム』で脚本を手掛けたクリス・マッケナとエリック・ソマーズが、米ポッドキャスト番組「The Q&A with Jeff Goldsmith」に出演し、マッケナがこの疑問に回答。「正直なところ、少なくとも私たちの経験では、それはマーベルで成功の見込みがないアイデアだと思います」と答えている。そしてクリエイティブチームがロバート・ダウニー・Jr演じるトニ・ースタークをカムバックさせることを検討したかどうか尋ねられ、こう返答している。

「『アベンジャーズ/エンドゲーム』の後でさえ、明らかにトニーは大きな影を落としていました。私たちは、『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』でその点に取り組みましたが、私たちの誰もがトニーを上手く取り上げ続けることは出来ないと感じていたと思います。

MCU版シリーズ第1&2作でトニーはピーターのメンター的な存在として描かれたが、『ノー・ウェイ・ホーム』でその見方が変わったとマッケナは続けている。

「これ(『ノー・ウェイ・ホーム』)を書いている時に私たちが気づき始めたのは、トニーはベンおじさんではないということです。トニーは父親的な存在で、ピーターとの間には絆がありました。ですが脚本を執筆している時、映画が終わるまでにピーター・パーカーの別の物語を伝える機会があることに気づき始めたんです。それは、これまでに他の誰もが想定していたものとは異なるオリジン・ストーリーです。

そこにトニーがいたとしても、何も起こらなかったと思います。私たちは、ピーターの人生における道しるべ──、道徳的なロールモデルはメイだと気づき始めました。そして、彼女が伝え続けた教えにピーターが本当に応えられるかどうか、初めて試されたんです。それが、ピーター・パーカーのすべてを語る真の物語なのです。」

ちなみに、マーベルのオフィシャルインタビューにてトム・ホランドも、「ピーターとメイの関係は、物語の核となる重要なものでした」とコメントし、メイおばさんはピーターのロールモデルだと話していた。

Source:The Q&A with Jeff Goldsmith

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Hollywood

ロサンゼルスに11年在住していた海外エンタメ翻訳家/ライター。海外ドラマと洋画が大好き。趣味は海外旅行。海外ドラマDIVEを運営。

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