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米ワーナー、DC映画『スーパーガール』に女性監督起用の方針 ― 『ワンダーウーマン』以降の新戦略つづく

スーパーガール
© 2018 Warner Bros. Japan LLC All rights reserved.

米ワーナー・ブラザースは、DCコミックスの人気ヒロイン・スーパーガールを主人公とする映画『スーパーガール(邦題未定、原題:Supergirl)』に女性監督を起用する方針のようだ。米Deadlineが伝えている。

1958年にコミックに登場したスーパーガールは、スーパーマン(カル=エル)のいとこにあたり、スーパーマン同様のパワーを持ち、地上では正体を隠して暮らしている女性ヒーロー。1984年にヘレン・スレイター主演で一度映画化されているため、報じられている企画は“二度目の映画化”となる。メリッサ・ブノワ主演のドラマ「SUPERGIRL/スーパーガール」(2015-)は高い人気を得ており、2018~2019年にはシーズン4が米国で放送予定だ。

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ドラマ「SUPERGIRL/スーパーガール」より © 2018 Warner Bros. Japan LLC All rights reserved.

映画版『スーパーガール』に女性監督を起用するという方針は、『モンスター』(2003)のパティ・ジェンキンス監督を起用した『ワンダーウーマン』(2017)の成功以来、ワーナーが一貫して採っている戦略である。同作の続編『ワンダーウーマン 1984(邦題未定、原題:Wonder Woman 1984)』はパティ監督が続投するほか、マーゴット・ロビー演じるハーレイ・クインが主人公の『バーズ・オブ・プレイ(邦題未定、原題:Birds of Prey)』にはアジア人女性監督のキャシー・ヤンが就任。ジャック・カービーによる同名コミックを映画化する『ニュー・ゴッズ(邦題未定、原題:New Gods)』では、『グローリー/明日への行進』(2014)のエイヴァ・デュヴァーネイ監督が、有色人種の女性監督として初めて製作費1億ドル以上の大作映画を手がける。

なお、以前より企画が進められてきた『バットガール(邦題未定、原題:Batgirl)』は、2018年2月に『アベンジャーズ』(2012)のジョス・ウェドン監督が降板した。現在、ワーナーは同作にも女性監督を起用する意向だという。

積極的に女性キャラクターを映画化し、女性監督を起用するというワーナー/DCの新戦略がいかなる成果を導くのかは、一連の作品が完成を迎えていない以上、今はまだ想像することすら難しいだろう。まずは『ワンダーウーマン』の興行的・批評的成功で現在の方針を引き出した張本人、パティ監督による『ワンダーウーマン 1984』が最初に登場する予定(2019年11月米国公開)。ヒーロー映画、ひいては大作映画の新たな可能性がここから生まれてくることに期待しよう。

映画『スーパーガール(邦題未定、原題:Supergirl)』の主演女優や監督、劇場公開時期など詳細は未定。脚本は『22ジャンプストリート』(2014)のオーレン・ウジエルが執筆する。

Source: Deadline

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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