コーエン兄弟監督の新作Netflix映画がレッドカーペットを中止 ─ 米カリフォルニア州の銃乱射事件と山火事のため

アカデミー作品賞受賞作『ノーカントリー』(2007)や『バーン・アフター・リーディング』(2008)など多くの評判作で知られるコーエン兄弟が監督を務め、リーアム・ニーソン、ジェームズフランコらが出演するNetflixオリジナル映画『The Ballad of Buster Scruggs(原題)』のレッドカーペット・イベントが、カリフォルニア州で発生した銃乱射事件と大規模な山火事を原因にキャンセルされた。米Hollywood Reporterなど複数のメディアが報じている。
銃乱射事件は2018年11月7日深夜、カリフォルニア州ロサンゼルス郊外にあるサウザンドオークスの飲食店ボーダーライン・バー・アンド・グリルにて発生。警官を含む12人が犠牲となった。翌8日には、カリフォルニア州の複数箇所で山火事が発生した。米BBCによると、2018年11月12日現時点で25人が犠牲となった上、約25万人が避難している。
短い期間にカリフォルニア州で起きたこの2つの大きな悲劇を理由に、AFI Festで2018年11月11日に行われる予定だった『The Ballad of Buster Scruggs』のレッドカーペット・イベントが取りやめとなった。AFI Festもこの決断を支持。なお、本作のスクリーニングは同日に決行されている。Netflixはコメントを発表した。
「我々の心は、ボーダーライン・バー・アンド・グリルでの銃乱射事件とカリフォルニア山火事の被害者とその家族と共にあります。今週起こった悲劇を考慮した上で、AFI Festでの『The Ballad of Buster Scruggs』のレッドカーペット・イベントをキャンセルする決断を致しました。ご理解いただけることに感謝すると共に、皆さまには火事と銃乱射事件の影響を受けている方々を助ける団体へ寄付を行っていただきたいと願っております。」
このたびのカリフォルニア州山火事が原因でレッドカーペットがキャンセルされたのは今回が2度目。同じく8日に行われる予定だった『トランスフォーマー』シリーズのマーク・ウォルバーグ主演『Instant Family(原題)』も中止を決断している。
山火事の影響はこれだけに留まらず、ドラマ「ウエスト・ワールド」(2016-)はロケ地を焼失。山火事の近くに家を所持するジュリア・ロバーツやギレルモ・デル・トロ監督、レディ・ガガなど多くの著名人も避難を余儀なくされた他、『ドクター・ストレンジ』スコット・デリクソン監督は家が全焼、『300〈スリーハンドレッド〉』(2007)のジェラルド・バトラーも家が半壊するなど、被害は拡大するばかりだ。
映画『The Ballad of Buster Scruggs』は2018年11月16日よりNetflixにて配信開始予定。
Source: Hollywood Reporter (1, 2), CBS News, Instagram, BBC (1, 2)