ノーラン最新作『TENET テネット』公式あらすじが米発表、やはり謎だらけ

『ダークナイト』3部作や『ダンケルク』(2017)のクリストファー・ノーラン監督による最新作『TENET テネット』のあらすじが、米ワーナー・ブラザースによって発表された。
2020年5月22日、『TENET テネット』は新たな予告編が公開されたばかり。しかし物語の内容は謎に包まれたままで、いくつかのキーワードが示唆されるにとどまっているだけに、ノーラン監督作品でおなじみの“秘密主義”は健在の模様。公開されたあらすじも、非常に独特なものとなっている。
ジョン・デヴィッド・ワシントンが演じるのは、クリストファー・ノーランによるオリジナルSFアクション大作『テネット』の新たな主人公。
“Tenet”の一言だけを武器に、主人公は全世界の存続を懸けて戦う。国際スパイの不明瞭な世界で、その任務は現実の時間を超えていくのだ。
タイムトラベルではない。時間の逆転だ。
あらすじに記されている内容そのものは、予告編も含め、これまでの情報と大きな違いがあるわけではない。国際スパイが全世界を股にかける物語であること、時間の逆転・逆流がテーマになっていることは明白だった。また、スパイたちの任務は、どうやら「第三次世界大戦を阻止する」ことにあるらしい。では、その戦争を仕掛けようとしているのはいったい誰なのか。ちなみに、タイトルの『Tenet(テネット)』とは「教義・信条」の意だが、この一言を唱えることで何が起こるのかはわからないままだ。
一方、今回のあらすじが興味深いのは、「主人公」という言葉を「Protagonist」と表記していることだ。単に「protagonist」ではなく、大文字が使われているということは、これを役名として解釈することもできるわけである。『インセプション』(2010)は時間の流れと物語の多重構造を全面的に活かしたストーリーテリングが特徴だっただけに、もしも同じ方向性に進むのであれば、それも絶対にない話ではない……。
出演者は『ブラック・クランズマン』(2018)のジョン・デヴィッド・ワシントン、『トワイライト』シリーズや『グッド・タイム』(2017)のロバート・パティンソン、『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス』(2017)のエリザベス・デビッキ。『キック・アス』シリーズや『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』(2015)のアーロン・テイラー=ジョンソン、『イエスタデイ』(2019)のヒメーシュ・パテル、重鎮マイケル・ケイン&ケネス・ブラナーら豪華な顔ぶれが揃った。音楽は『ブラックパンサー』(2018)のルドウィグ・ゴランソン、撮影監督は『ダンケルク』に続いてホイテ・ヴァン・ホイテマ、編集は『ヘレディタリー/継承』(2018)のジェニファー・レイムが務めた。
映画『TENET テネット』は2020年7月17日に米国公開、9月18日に日本公開予定。ただし、新予告編およびウェブサイトから公開日の記述は削除されている(本記事時点)。劇場公開については続報を待ちたい。
▼『TENET テネット』の記事
クリストファー・ノーラン、『007』監督就任の可能性あった? プロデューサーが認めず決裂か 観たかった…… ノーラン最新作に『インセプション』エリオット・ペイジ、『TENET』ヒメーシュ・パテル、『インターステラー』TARS役ほか新キャストが判明 名優ジョン・レグイザモも 『TENET テネット』IMAX再上映決定、7月5日からグラシネ池袋で1週間限定 ─ ノーラン史上最高難易度を誇るスパイアクションが復活 あのエモ体験をもう一度劇場で 『オッペンハイマー』製作のカギは『TENET テネット』ロバート・パティンソン ─ 「彼が本を贈ってくれて、心を掴まれた」 改めて見直しましょう ノーラン映画総選挙、1位は『インターステラー』 ─ 「愛は全てを超える」「最高のスペースオペラ」「五次元宇宙は鳥肌モノ」胸熱コメント多数【ランキング】 『オッペンハイマー』も観てね
Source: Collider