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『グレイテスト・ショーマン』映画館で100回観たファンが4K版を観たら「今まで観ていた映像は何だったのか」と放心した話

グレイテスト・ショーマン
(C)2019 Twentieth Century Fox Home Entertainment LLC. All Rights Reserved.

「あなたはまだ、本当の『グレイテスト・ショーマン』を知らない」なんて言うと、「またまた、調子の良い宣伝文句を」と受け取られてしまうだろうか?実はこれ、『グレイテスト・ショーマン』を劇場に通い詰めて53回鑑賞したファンが、本作を初めて4K ULTRA HDで鑑賞したときの感想だ。

4K ULTRA HDとは、従来のブルーレイ画質をはるかに凌駕する最新の高画質ディスク規格のこと。単純に言えば、ブルーレイの4倍に値する映像美を楽しむことができるのだ。だからこそ、これまでの画質では見落としていたような細かなディティールを確かめることができる。でも、それって本当なんだろうか?だって、DVDからブルーレイに移り変わった時点で、もう充分綺麗になっていた実感がある。これ以上、「綺麗な映像」に驚くことなんてあるんだろうか?


そこでTHE RIVERでは、4K ULTRA HDで観る「本当の『グレイテスト・ショーマン』」がいかに凄いのかを味わって頂くべく、筋金入りの『グレショ』ファン6名を招いて特別な講習会を開催した。彼女たちはみな、『グレショ』の一般公開時や、ロングランヒットとなった応援上映に通って、同作を映画館で何度も鑑賞している。その回数は、一番少ない方でも53回、一番多い方で126回というガチっぷりだ。ご参加頂いたメンバーは以下の通り(カッコ内は『グレショ』を映画館で観た回数)。

  • “よみ”さん(100回)
  • “ちさ”さん(53回)
  • “とり”さん(67回)
  • “爆音”さん(122回)
  • “生え際”さん(126回)
  • “シン・リョータロー”さん(100回以上)

さらに、「オーマイガー!」の決め台詞のハリウッド映画ネタで知られる、映画好きお笑い芸人のこがけんさんも参加。何度も『グレショ』を観尽くした目で観ても、本当に4K ULTRA HDははっきりと違いが感じられるものなのか、試してみた。

『グレショ』4Kで観るとどうなるの?

この講習会では、”映像の鬼”と呼ばれるオーディオ・ビジュアル評論家であり、「日本画質学会」副会長、津田塾大学で講師も務める麻倉怜士先生をお招きして、4K ULTRA HD、従来のブルーレイ、そしてDVDの『グレイテスト・ショーマン』を3枚のテレビで見比べながら解説頂いた。

『グレイテスト・ショーマン』4K講習会
通常のブルーレイ、4K、DVDを再生するために3枚のディスプレイを並べた。

そもそも4K ULTRA HDは、「解像度」「輝度」「色域」の3点で従来の画質を大きく凌駕する規格。解像度は、従来のブルーレイのなんと約4倍だ。輝度も、従来の100nitから1,000〜10,000nitにまで向上。(ちなみに1nitとは、ろうそく一本の明かりに相当するらしい。)色域は、これまでの1,677万階調から、なんとおよそ10兆階調にまで広がった。

麻倉先生は「映画は映画館で観ても楽しいですよね。でも、映画館と同じくらい、むしろそれ以上の体験が4K ULTRA HDなら出来るんです。多くの映画館は、基本的に2K(HD、ブルーレイとほぼ同等)なんです」と解説する。

あなたのテレビの画質モード、買ってきたままになってませんか?

麻倉先生がまず手始めに教えてくれたのは、「テレビの画質モードを映画に合わせよう」ということだ。「テレビには画質調整という機能があります。こちらはソニーのテレビですが、『画質モード』という名で搭載されていますね。今は『ダイナミック』になっています。これは何かというと、家電量販店で展示販売されている中で目立つために、とにかく明るく強烈に見せるための画質なんです。もの凄く刺激が強く、言わば『営業』画質なんですよ。」

『グレイテスト・ショーマン』4K講習会
テレビの画質モードを確認してみよう。

「映画の映像はとても繊細なんですから、できるだけ映画に相応しい画質で鑑賞しましょう」と先生が画質を『スタンダード』に変更すると、これだけで受講生からも感嘆の声が上がる。『ダイナミック』ではコントラストが強すぎてよく見えなかった部分が、初めて見えるようになった。「しっとりした印象になりますね。ただし、『スタンダード』はテレビ番組を観るためのモードなんです。テレビ番組と映画の画質の違いは『色温度』。テレビ番組の一般的な色温度は9000K(ケルビン)ほど(寒色系)ですが、映画館で観ているものは3000K(暖色系)ほどで、もっとしっとりしているんです。『ダイナミック』や『スタンダード』ではどうしても白っぽくなっちゃうんですね。そこで、映画を観るための専用のモード『シネマプロ』があるんです。」※モード名はテレビのメーカーや機種によって異なります。

ここでも、見違えるような変化が確認できた。例えば暖炉で燃える火はより本物らしく、まるで画面の向こうの温もりが感じられるようだ。レースカーテンから差し込む光は、より柔らかくて心地いい。

映画製作者の意図を受け取るために

麻倉先生はこの日、「映画製作者の意図を再現する」ことを強調した。「映画には、作り手の魂が込められています。色温度を正しく設定すれば、その魂を自然に引き出すことができるんです。」

「映画製作の現場には、監督の他に『撮影監督』という方がいまして。いわゆるカメラマンですが、この方は映像の作画に関する全責任を持っています。例えば、カーテンから差し込む光も、意図すれば白く飛ばすこともできる。照明ひとつとっても、撮影監督が綿密に設計しているんですね。すべての映像は意図されているのです。ろうそく一本の光にだって意味があるんですよ。」

ここで、先生が同じ映像を4K ULTRA HD、2K、そしてDVDで3台のテレビに同時に再生すると、受講者はその歴然とした差に笑いだしてしまうほどだった。4K ULTRA HDは細部まで繊細な映像を映し出していて、その細部ひとつひとつが、まるで肉眼で本物を観ているかのような迫力を生み出している。ディスプレイの1枚向こう側に、その光景が本当に広がっているような感覚、と言うのが近いだろうか。

一方2K画質のブルーレイ画面では、撮影監督が意図したであろう光や色の情報がずいぶんと失われてしまい、「まぁまぁ綺麗な”映像”」という印象だったことに気付かされる。DVDに至っては、まるで軽いモザイクがかかっているのかと思わされるほどだ。「DVDが世に出始めた頃は、すごく綺麗な画質だと思ったでしょう?でも、今やこの違いです。全然違いますよね。」

より再現度の高い映像が楽しめるテレビを求めるなら、液晶テレビと有機ELテレビの違いにも着目すべきだ。麻倉先生によると、この違いは「黒の表現」にある。「液晶テレビは黒が浮いてしまうんです。それは仕組みが違うからです。液晶テレビは、バックライトの前に液晶がある構造になっているのですが、バックライトの光が強い。だから、黒くしても光が漏れ出てしまうんです。一方で有機ELテレビは黒部分の発光を止めてくれるので、黒は黒として(光を)沈めてくれる。これから映画鑑賞用のテレビをお買いになるのであれば、有機ELテレビがお薦めですね」

見落としていたかも知れない『グレショ』の芸術を4Kで

『グレイテスト・ショーマン』において麻倉先生が指摘する細かな見どころは、「物語が進むにつれて、画面を構成する色味が変化していく」という点だ。「バーナムが銀行で融資を頼むシーンは、地味な色で構成されていますね。着ている服は緑系なんですけど、ここでは貧しい感じの緑。でも、物語が進んで希望が出てくると明るい緑になっていきます。人物のトーンが変わっていくんです。この微妙な色の違いこそ、制作者の設計なのですね。」

そう言われて改めて本編を確認すると、バーナムの着ているジャケットに決定的な変化が見られることが分かる。序盤では弱々しかった生地が、融資を受けた後から高級感を帯びていくのだ。これは、4K ULTRA HDだからこそしっかり理解できるディティール。映画を正しく分析していく上で重要な情報を、これまでの画質では見落としていたかもしれない。『グレイテスト・ショーマン』を劇場で何度も観たはずの受講生たちも「本当だ」「気付かなかった……」と目を丸くした。

『グレイテスト・ショーマン』4K講習会
写真でも違いが分かるほど?右側が4K ULTRA HD、左側がブルーレイ。

バーナムが銀行に融資を申し込みに行くシーンの少し重い色味と、めでたく融資(=お金)を得て気持ちも晴れ晴れとしたシーンの明るく爽快な色味は、4K ULTRA HDなら青空の表情ひとつからも読み取ることができる。2K画質では、青い空に白い雲が乗っているだけ、といった印象だ。もちろん空であることは分かるが、それ以上の情報はない。ところが4K ULTRA HDでは、青空の青も雲の白も、光や色の極めて繊細な濃淡によって描き出されていることが分かる。すると、朝焼けの空か、夕暮れの空なのかといった時間の情報や、明るい・暗いといった、まさに制作者が意図したであろうメタ的な情報までもがダイレクトに伝わってくる。映画の世界に飛び込んだような感覚だ。

バーナムがステージを作り上げるシーンでは一変、画面は赤と日光を中心とした色構成となる。ここでは、バーナムが念願のサーカスに向けて動き出すシーンなのだから、希望を感じさせる光の階調がいかに伝わるかが重要だ。「シーンの持つ力強さやバーナムの積極性が、4K ULTRA HDならそのまま伝わってきます。2Kではちょっとフワッとした印象ですね。」

「うわぁ」「全然違う」

肌ツヤの再現度も全く違う。バーナム夫妻が豪華な邸宅を手に入れるシーンでは、妻チャリティが邸宅を見上げて頬を膨らませているのがよく分かる。ほのかに赤みを帯びていて、演じるミシェル・ウィリアムズが意図したであろう喜びや高揚感が、まるで生で見るように伝わってくる。一方で2K画質を確認すると、大味でここまでのこまやかな質感は見られなかった。演者たちの繊細な演技を、4K ULTRA HDではそのままに堪能することができる。

バーナム夫妻は邸宅の中に入り、広々とした玄関で踊る。画面奥には玄関ドアが見えるが、扉の擦りガラスの向こうに豊かな緑の芝生が広がっていることが分かる。バーナム邸の恵まれた環境を物語る画だが、なんと2Kでは屋外が白潰れしていて全く分からないのだ。4K ULTRA HDでは、彼らの足元に敷かれた絨毯の美しい模様までよく見える。バーナム夫妻が恵まれた生活を手に入れたことが、より視覚的に分かるようになっている。これが4K ULTRA HDのハイ・ダイナミックレンジの威力だ。

『グレイテスト・ショーマン』
(C)2019 Twentieth Century Fox Home Entertainment LLC. All Rights Reserved.

ジェニー・リンドが「Never Enough」を歌うコンサートのシーンは、2Kと4K ULTRA HDではほとんど別物と言えるほど。「ジェニーはヨーロッパの大物歌手なので、その貫禄が映像で分からなければいけません。4K ULTRA HDですと、彼女の印象的な眼力や肌、それから身につけている高そうな宝石がよく伝わりますよね。」受講者たちも思わず「うわぁ」「全然違う」と声を上げた。「画そのものから、物語が濃密に伝わるのが4K ULTRA HDなんです。」

「画というものは、物語を伝える上で重要なものです。進んでいく物語をさらに支えてくれる、表現するものです。ですから、画に込められた制作者の思いを理解することが映画鑑賞の大事なポイントなのですね。『神は細部に宿る』、と言うくらいですから。たとえ劇場で鑑賞しても、そういうポイントを見落としていると、なかなか(物語の真の意図を)理解できませんが、4K ULTRA HDなら全てを忠実に再現できますし、何度でも好きなだけ見直すことができますからね。より作品の本質に迫れるんですよ。

「違う作品ですか?」受講生たちもどよめき

『グレイテスト・ショーマン』4K講習会
「『グレショ』なら映画館で100回観た」というファンも驚きの連続。

『グレイテスト・ショーマン』を映画館で100回観た”よみ”さんは、「いままで観ていた映像は何だったのか」と放心した。53回鑑賞した”ちさ”さんも「違いというか、違う作品ですか?というくらいの衝撃」と語る。「肌の色、衣服の素材感、空の色、灯り、全てが作品に奥行きを与える為に作られていたのに、今まではしっかりと体感できていなかったなんて……。なんて勿体無いことをしていたんだろう。」

126回鑑賞の”生え際”さんは、「明暗の違いがはっきりしていて、画面全体にピントが合っているかのようなシャープさ、美しさに目が覚めるようでした」と衝撃を受けた。4K ULTRA HDがいかに肉眼で見たままのリアルな画質であるかは、100回以上鑑賞の”シン・リョータロー”さんの「色のコントラストが美しいと、それだけで立体的にも見えて、感覚的に3Dに感じられました」という声に現れているだろう。

4K ULTRA HD、ハンパじゃない

『グレイテスト・ショーマン』4K講習会
こがけんさん

「4K ULTRA HD、ハンパじゃないですね!」終了後、こがけんさんも興奮していた。「空の色ひとつとっても、実はそこに制作者の意図がこもっていて、(今までは)それを100%享受できていなかったのかも。物語やキャラクターの心情の変化は色彩やトーンに現れるもので、だからこそ映像の質は重要なんですね。これ、熱心な映画ファンでも『今まで(作品の完全な姿を)観てなかったかも』って気付かされるんじゃないですか。

映画ファンとしてワンランク上を望むなら、できる限りの視聴環境は整えたい。4K ULTRA HDは、映画に込められた全ての情報を、映画館で観るよりも正確に引き出す最強のメディアだ。映像の良し悪しを左右するテレビを新たに求めるなら、ぜひ有機ELテレビを。4K対応のプレイヤーもずいぶん普及したおかげで、今では1〜2万円のモデルを探すこともできる。それにサウンドバーなどの音響環境も少し気を使えば、並の映画館以上の環境の出来上がりだ。もう、従来のブルーレイ画質には絶対に戻れない……。

大迫力のアクションや繊細で美しい映像が魅力の映画も続々と4K ULTRA HD化。特に『グレイテスト・ショーマン』はオススメだ。この商品は、今回の講習会で講師を務めてくださった麻倉先生が審査委員長である「日本ブルーレイ大賞」2018年度にて、その年発売された作品の中でも「あらゆる面で水準を圧倒的に凌駕する」と評され、グランプリとクオリティ部門高画質賞(Ultra HD ブルーレイ)をW受賞しているのだ。

その『グレイテスト・ショーマン』は、4K ULTRA HDと2Dブルーレイをセットにした『日本限定コレクターズBOX』が2019年8月7日より新発売。新キーアートを採用した美麗アウターBOXや3枚組スチールブック、40ページに及ぶビジュアルブック、22枚組のP.T.バーナムサーカスのメンバーのオールスターカードなど新規5大特典と共に自宅にやってくる。

発売概要

グレイテスト・ショーマン 日本限定コレクターズBOX
(C)2019 Twentieth Century Fox Home Entertainment LLC. All Rights Reserved.

■グレイテスト・ショーマン 日本限定コレクターズBOX
<4K ULTRA HD + 2Dブルーレイ / 3枚組>(品番 FXXEB-80160)
■発売日:2019年8月7日(水) 
■希望小売価格:10,890円(+税)※数量限定生産

 

講師:麻倉怜士

1950年生まれ。1973年横浜市立大学卒業。日本経済新聞社、プレジデント社(雑誌「プレジデント」副編集長、雑誌「ノートブックパソコン研究」編集長)を経て、1991年にデジタルメディア評論家として独立。自宅の専用シアタールームに150インチの巨大スクリーンを据え、ソニー「QUALIA 004」やBARCOの3管式「CineMAX」といった数百万円クラスの最高級プロジェクターとパナソニックの4Kレコーダー、シャープの8Kテレビ……映像チェックを行っている、まさに“映像の鬼”。オーディオ機器もフィリップスLHH2000、LINNの CD12、JBLのProject K2/S9500など、世界最高の銘機を愛用している“音質の鬼”でもある。音楽理論も専門分野。津田塾大学と早稲田大学では音楽理論、音楽史を教える。現在は評論のほかに、映像・ディスプレイ関係者がホットな情報を交わす「日本画質学会」で副会長という大役を任され、さらに津田塾大学の講師(音楽史、音楽理論)まで務めるという“3足のワラジ”生活の中、精力的に活動している。

Writer

中谷 直登
中谷 直登Naoto Nakatani

THE RIVER編集長。ライター、メディアの運営や映画などのプロモーション企画を行っています。お問い合わせは nakatani@riverch.jp まで。

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