DC映画『ザ・バットマン』はシリーズ新機軸、若きブルース・ウェインが天才探偵めざす物語に ─ 主演ロバート・パティンソン、監督の理想に適合

ワーナー・ブラザース/DCコミックス製作、バットマンの新たな単独映画『ザ・バットマン(邦題未定、原題:The Batman)』は、ブルース・ウェインを主人公とする“探偵物語”になるという。
2019年6月1日、ベン・アフレックに代わる新たなバットマン俳優として、『トワイライト』シリーズや『グッド・タイム』(2017)のロバート・パティンソンが決定。米The Hollywood Reporterは、パティンソンが決定するまでの経緯を伝えている。
マット・リーヴス監督、早くから配役イメージしていた
そもそも『ザ・バットマン』については、早い段階から「ブルース・ウェインの若き日を描くストーリー」との情報が伝えられていた。脚本・監督・製作を担当する、『猿の惑星:新世紀』(2014)『猿の惑星:聖戦記』(2017)のマット・リーヴスは、バットマンの原作コミックを参考に、“フィルム・ノワール調の探偵映画にしたい”という旨も語っていたのである。
実際にリーヴス監督は、脚本の段階で演じる俳優をイメージし、30歳前後のブルース・ウェイン/バットマンを執筆したとのこと。本作はバットマンのオリジン・ストーリーを新たに再解釈するものでも、ゴッサムシティを取り締まるクライムファイターの物語でもなく、ブルース・ウェインが天才探偵を目指し、自分なりの道筋を見つけようと努める物語になるのだそうだ。幅広く知られたバットマンの物語に、それがどう繋がっていくのかはまだわからない。
リーヴス監督は、早い段階からパティンソンをバットマン役として検討していたとのこと。ワーナーがパティンソンに接触することもなく、本人の意志はわからなかったというが、今回のバットマンには適任と考えられていたわけだ。
パティンソンとともに有力候補として伝えられていたのは、『X-MEN』シリーズや『女王陛下のお気に入り』(2018)などのニコラス・ホルト。スタジオの幹部は、パティンソン&ホルトがマーベル・シネマティック・ユニバース作品に出演していないことにも大きな魅力を感じたとされる。両方の作品に出演していれば、結果的に両ブランドのイメージを薄めることになり、また観客が混乱するおそれもあるとの判断だった。
2019年5月末、パティンソンとホルトは、映画版『バットマン』の過去作品で使用されたバットスーツを着用してのスクリーンテスト(オーディション)に臨んだとのこと。スクリーンテストの後、検討には約1週間を要したというが、それでもヒーロー映画のキャスティングとしては異例の速さだったようだ。ある関係者は「リーヴス監督は非常に具体的なものを求めていました。自分が求めるものを理解していたんです」と証言。パティンソンこそ、リーヴス監督のイメージする新バットマンにふさわしい存在だったというわけだ。
なお、リーヴス監督による新たな単独映画は全3部作の構想で、アフレックが演じたバットマンは継承しない、独立したキャラクターになるという。パティンソン専用のバットスーツが製作され、本人もトレーニングを重ねて、2020年初旬にも撮影が開始される見込みだ。
映画『ザ・バットマン(邦題未定、原題:The Batman)』は2021年6月25日に米国公開予定。
Source: THR