それなら「ザ・ボーイズ」辞めてやる ─ シーズン1製作ウラでバトル「何のためにこのドラマやってると思ってるんだ」

大ヒットシリーズ「ザ・ボーイズ」を手がけるエリック・クリプキが、シーズン1の製作当時、とあるシーンの修正指示を受けて思わず辞めそうになった過去を明かしている。
米ポッドキャスト「Creator to Creator」に登場したクリプキは、「『ザ・ボーイズ』シーズン1は、間違いなく1番難しいシーズンでした」と振り返っている。「これまでのテレビシリーズに例のない」過激な表現方法を模索していたこと、しかしスタジオであるAmazonからは「ディープがイルカとヤったなんて暗示してはダメだ」と釘を刺されたことを明かしている。
ディープ(チェイス・クロフォード)とは「セブン」のヒーローで、水中活動や水棲生物との意思疎通ができる能力を持つ。シーズン1第4話では、ディープが水族館で虐げられているイルカを救出するなか、両者の性的関係をほのめかす会話を繰り広げていた。
こうした常軌を逸した描写こそ、ディープの “海洋生物への異常な愛情” を物語るものであり、クリプキにとっては譲れない設定だった。だからこそ、スタジオ側の意見には強く反発し、辞める覚悟すらできていたという。
「この件で僕がどれだけ抵抗したか、聞いたら笑いますよ。僕は“それなら辞めてやる” と言ったんです。ディープにイルカとヤらせたくないなら、何のためにこの番組をやっているのか? 別の番組になっちゃいますよ(笑)」。
実際に「ザ・ボーイズ」といえば、そのブッ飛んだ過激な描写こそが魅力。クリプキは当初から「無謀で狂気じみたトーンが重要だった」と強調し、「もし手加減した表現をするなら、僕たちは何をやっているのか? なぜこの番組を作っているのか? ものすごい緊張感や迷い、ある種の戦いがあったけれど、最終的には僕らが勝つことの方が多かったですね」と語っている。
今や「ザ・ボーイズ」はAmazon Prime Videoを代表する人気シリーズとなり、エミー賞ノミネートや各種アワードの受賞歴を誇る。現在は、最終章となるシーズン5が撮影中で、そのクライマックスに世界中のファンから注目が集まっている。
「ザ・ボーイズ」はAmazon Prime Videoで配信中。
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Source: Creator to Creator