『ラ・ラ・ランド』デイミアン・チャゼル監督、Netflixドラマで再びジャズを描く ─ 主演は『ムーンライト』アンドレ・ホランド

『セッション』(2014)や『ラ・ラ・ランド』(2016)のデイミアン・チャゼル監督が、Netflix製作の自身初となるドラマシリーズ「The Eddy(原題)」で再びジャズを描くことがわかった。米Varietyなど複数のメディアが伝えている。
報道によると、「The Eddy」はあらゆる文化が入り乱れる現代のパリが舞台のミュージカル・ドラマ。ジャズクラブやそのオーナーとハウスバンド(座付きバンド)、彼らを取りまく雑然とした街を描く物語で、人物のセリフはフランス語・英語・アラビア語で語られるという。
主人公のエリオット・ウドーはニューヨークで名を馳せたジャズ・ピアニストだったが、現在は人目を逃れて、パリにある経営不振のジャズ・クラブでオーナーを務めている。ウドーはバンドのリード・シンガーと断続的な関係を続けていたが、いまだ大人になりきれないまま。しかしある時、15歳の娘が突如現れたことから、ウドーは自分の弱さと向き合い、成長せざるを得なくなる……。
ウドー役を演じるのは、『ムーンライト』(2016)で親友ケヴィンを演じたアンドレ・ホランド。スティーブン・ソダーバーグ監督作品『ハイ・フライング・バード ―目指せバスケの頂点―』(2019)や『グローリー 明日への行進』(2015)、ドラマ「ザ・ニック」(2014-2015)「キャッスル・ロック」(2018-)などに出演してきた。
「The Eddy」は全8話構成で、第1話・第2話をチャゼル監督が担当。第7話・第8話は「シックス・フィート・アンダー」(2001-2003)や「ニュースルーム」(2012-2014)のアラン・プールが手がける。脚本は『ワンダー 君は太陽』(2017)などのジャック・ソーンが全8話中6話を執筆し、劇中に登場するバンドの音楽は、マイケル・ジャクソン「Bad」などをプロデュースし、6度のグラミー賞に輝くグレン・バラードが提供。4人と主演のホランドはエグゼクティブ・プロデューサーも兼任する。
なお2019年2月には、『預言者』(2009)や『ある過去の行方』(2013)、黒沢清監督『ダゲレオタイプの女』(2016)などのタハール・ラヒムが本作の出演交渉に入ったこと、長編デビュー作『ディヴァイン』(2016)がカンヌ国際映画祭のカメラ・ドールに選ばれた気鋭監督ウーダ・ベニャミナがエピソード監督に起用されたことが伝えられていた。ただし今回の報道に二人の名前はなく、その後の関与についてはわかっていない。
ドラマ「The Eddy(原題)」の配信時期は未定。撮影は2019年内にフランスで実施される。
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Source: Variety(1, 2), Deadline