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スピルバーグ監督が引退を否定、半自伝映画『The Fabelmans』は最終作ではない

スティーヴン・スピルバーグ
Photo by Gage Skidmore https://www.flickr.com/photos/gageskidmore/36150879236/

スティーブン・スピルバーグ監督による最新作『The Fabelmans(原題)』は、自身の子ども時代から着想を得た一作だ。“映画”が持つ力を探求する本作は、その題材から監督の引退作になるのではないかとも噂されている。しかし安心してほしい、そうはならないようだ。

“決して忘れることのない夢”である映画に魅了されていく青年と、その家族の秘密を紐解く本作は、トロント国際映画祭(2022年9月8日〜18日開催)にてお披露目され、観客から拍手喝采で迎えられた。世界初上映後の舞台挨拶に登壇した監督・共同脚本家のスピルバーグは、実体験に基づき製作された映画だからと言って、「これは私が引退するというものではありません」と明言。「そういうものは全く信じないでください」と本作を最後に引退するという噂を完全に否定した。

なおスピルバーグ監督は10年前の2012年にも、「引退する予定はない」ことを明かしていた。40年来の盟友であり同じく映画を製作し続けている監督のクリント・イーストウッドとは、「引退について冗談交じりに話すことがある」そうだ。「クリントは今81歳ですが(当時)、“友よ、今年で引退する準備は出来ましたか?”といつも聞いているんです。ただ、“いいや、君は?”と返されるので、“いいえ”と私も答えています」と、スピルバーグ監督が貴重な会話を振り返っている。親友でありライバルのイーストウッドとスピルバーグ、ふたりは生涯をかけて映画を作り続けるのかもしれない。

ミシェル・ウィリアムズ、ポール・ダノ、セス・ローゲン、デヴィッド・リンチら豪華俳優陣が勢揃いした『The Fabelmans』は、批評家から絶賛されておりアカデミー賞候補として早くも注目を集めている。米国にて公開された予告編では映画への情熱を注ぎながらも、対立する父と母の思いに葛藤する青年の姿が、幻想的な音楽と映像を通して描かれていく。スピルバーグ監督の映画への愛、そして自身の家族への思いを感じさせる映像となっている。

ちなみにスピルバーグ監督は、『ブリット』(1968)のメインキャラクターであるフランク・ブリット警部補を主人公とした映画企画を進めていることが判明済み。『The Fabelmans』後も新作が続々と待機していそうだ。

『The Fabelmans(原題)』は、2022年11月11日より米国にて限定公開された後、11月23日より米国にて拡大公開予定。

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Source: Rolling Stones , Independent.ie

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Minami

THE RIVER編集部。「思わず誰かに話して足を運びたくなるような」「映像を見ているかのように読者が想像できるような」を基準に記事を執筆しています。映画のことばかり考えている“映画人間”です。どうぞ、宜しくお願い致します。

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