ノーラン最新作『オデュッセイア』ハリウッド史上初の試み、米公開の1年前にチケット発売へ

クリストファー・ノーラン監督の最新作『オデュッセイア』の前売りチケットが、劇場公開の1年前から発売されることがわかった。米Variety、Deadlineなどが報じている。
本作は詩人ホメロスの英雄叙事詩『オデュッセイア』を、史上初の全編IMAXフィルムカメラ撮影で映画化する神話的アクション大作。米国公開日は2026年7月17日だが、ユニバーサル・ピクチャーズ&IMAXは、前売りチケットをちょうど1年前の2025年7月17日に発売するという。
報道によると、販売対象となるのはノーランのビジョンがもっとも強く反映されるIMAX 70mmフィルムシアターの一部上映回のみ。その他の上映は通例通り、実際の公開日が近づいてからになるとみられる。販売は期間限定ともいわれているが、現時点で詳細は正式に発表されていない。
ユニバーサルは『オデュッセイア』のプロモーションをゆるやかに開始しており、すでにティザーポスターを公開しているほか、ティザー映像を映画館限定で上映中(日本でも同様)。公開の1年前に前売りチケットを発売するのはハリウッドのスタジオとしては初めての試みだが、前作『オッペンハイマー』(2023)の大ヒットと高評価を踏まえてのチャレンジだろう。
もっとも『オデュッセイア』の撮影は2025年2月に始まっており、現在も終了を迎えていない。スタジオや映画館としては、脚本の長さという基準こそあれ、上映分数が確定しないまま(一日の上映回数に余裕をもたせたまま)チケットを販売せざるをえないのだ。
その一方で、この試みは劇場体験を重視するノーランの意向にも一致しているのだろう。「映画館でしか味わえない体験」のもつイベント性を、本作は1年間かけて演出してゆくことになる。
出演者は、イタケーの王であるオデュッセウス役にマット・デイモンをはじめ、トム・ホランド、アン・ハサウェイ、ゼンデイヤ、ルピタ・ニョンゴ、シャーリーズ・セロン、ロバート・パティンソン、ジョン・バーンサル、ベニー・サフディ、エリオット・ペイジ、ヒメーシュ・パテル、ビル・アーウィン、サマンサ・モートン、ジョン・レグイザモ、ローガン・マーシャル=グリーン。プロデューサーはエマ・トーマス。
クリストファー・ノーラン監督最新作『オデュッセイア』は2026年公開(米国公開日は7月17日)。