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『マイティ・ソー バトルロイヤル』米国より最速レビュー到着!「シリーズ最高」「最初から最後まで大笑い」ただし問題作の予感

マイティ・ソー バトルロイヤル
©Walt Disney Studios Motion Pictures 写真:ゼータ イメージ

「『マイティ・ソー バトルロイヤル』は史上最高の『マイティ・ソーです。ただし、すごく良いけど最高ではないと思っています。それでも(クリス・)ヘムズワース、ハルク&テッサ(・トンプソン)は素晴らしかった、それから(ジェフ・)ゴールドブラムも!」

「『マイティ・ソー バトルロイヤル』はマーベル・スタジオ史上最も愉快な映画の一本で、まぎれもなく『マイティ・ソー』史上最高の作品です。マーク・マザーズボーの音楽もとっても良かった。ジョークとキャラクターがアクションやドラマへ向けての中心になっていて、これこそが観客を、この映画を大好きになる人とそうではない人に分けることでしょう。」

まさにシレッタ氏のコメント通りというべきだろうか、感想の論調は“ワイティティ監督によるユーモアにハマったかどうか”で方向性が分かれているようにも思われる。

たとえばBustleのアナ・クラッセン氏は「バカみたいに楽しい、洗練されたポップコーン映画。クリス・ヘムズワースは完全にコメディアン」と記し、同じくColliderのハレイ・フォウチ氏も「最初から最後まで大笑いだった」投稿した。ほかにも多くの人物がコメディ路線をとても楽しんだようで、米CinemaBlendのエリック・アイゼンバーグ氏は、本作のアドベンチャー・ムービーとしての方向性にも言及している。

「『マイティ・ソー バトルロイヤル』はものすごく楽しい! マーベル・シネマティック・ユニバースの自己言及的なプロットながら、キャラクターの動きは最高だし、アドベンチャーにスリルがある。『マイティ・ソー』史上最高だ!」

ただしそんな中、The Playlistのグレゴリー・エルウッド氏は、自身の参加した試写の様子をこのように記してもいる。

テッサ・トンプソンがズバ抜けて最高でした。いずれニュー・アベンジャーになることを願います。ケイト・ブランシェットも愉快でした。その他の部分はうまくいっていないのかもしれません。大部分は(長すぎないとしても)すごく面白いんですが、私だけが笑っているように感じたこともありました。」

こうして感想を並べてみると、どの人物もほとんどコメディ映画としての側面に注目せざるを得なくなっていることがわかるだろう。しかし、それこそがタイカ・ワイティティ監督やクリス・ヘムズワースの「とにかく楽しい映画にしたい」という企みだったのだ。

もっとも監督の手がけた『シェアハウス・ウィズ・ヴァンパイア』(2014)や『ハント・フォー・ザ・ワイルダーピープル』(2016)、あるいはソーを主人公とした短編映像(「チーム・ソー」)を観ていれば、その作家性が炸裂するとどうなるかは想像がつくことだろう。『マイティ・ソー』であるがゆえに、むしろ想像がつかないということもあるだろうか……。

そこで本記事では、最後にYahoo! Entertainmentのケヴィン・ポロウィ氏の感想をご紹介することにしよう。

Writer

稲垣 貴俊
稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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