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『マイティ・ソー バトルロイヤル』死の女神・ヘラはマーベル史上最高の悪役 ― クリス・ヘムズワース絶賛、ケイト・ブランシェットの挑戦

Photo by Gage Skidmore https://www.flickr.com/photos/gageskidmore/14785941791/

「もしこれが女性にとって唯一の挑戦だと思うなら、プレッシャーだけを感じるのはバカバカしいと思います。マーベルには)女性ファンがたくさんいて、私にも娘がいますから、ヒーローと同じように(ヴィランにも)自分を重ねてほしいですね。[中略]プレッシャーは感じませんでした。とても楽しかったですよ。」

またケイトは、ヘラというキャラクターについて「何もわからなかった」と述べながらも「(役柄を)発見していく作業が本当に楽しかった」話している。「最高のヴィランには、その行動にいつも愛情と憎しみがある」という彼女のアプローチは見事に功を奏したのだろう、タイカ監督をして「典型的なヴィラン像をぶち壊した」と言わしめるのだ。
さらにソー役のクリス・ヘムズワースも、ケイトの体現したヘラを「マーベル史上もっとも興味深いヴィランですよ。重層的で、悩んでいて、本当に愉快。きっと満足してもらえると思います」語っている。その役柄の作り込み方は、ケイトが撮影に参加する以前にクリスがイメージしていたものを超えていったというのである。

『キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー』(2014)のロバート・レッドフォード、『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス』のカート・ラッセル、『スパイダーマン:ホームカミング』(2017)のマイケル・キートンなど、これまで映画界を支える豪華スターが挑んできたヴィラン像を、『マイティ・ソー バトルロイヤル』ではケイト・ブランシェットがさらなる高みへと導くことだろう。「死を司る女神」としての圧倒的な強さ、その演技が紡ぎ出す人物造形、そしてコメディとして設計されているらしい作風とのバランスなど、気になることは山ほどある。ぜひ劇場でまるごと体感してほしい。

映画『マイティ・ソー バトルロイヤル』は2017年11月3日より全国ロードショー

Eyecatch Image: Photo by Gage Skidmore ( https://www.flickr.com/photos/gageskidmore/14785941791/ )

Writer

稲垣 貴俊
稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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