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『ソー ラブ&サンダー』は『バトルロイヤル』よりディープな作品に ─「テーマは愛や喪失、世界における自分の居場所」と監督

ソー:ラブ&サンダー
©Marvel Studios 2022

マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)最新作、『ソー:ラブ&サンダー』では、『マイティ・ソー バトルロイヤル』(2017)につづき、タイカ・ワイティティが監督を務めている。共同脚本も担当したワイティティいわく、『ラブ&サンダー』では、『バトルロワイヤル』と異なる要素として、より普遍的な題材に踏み込んでいるという。

アスガルドの王として、そしてアベンジャーズのひとりとして、人類を守るために戦い続けてきたソーだが、仲間をはじめ多くの大切な人を失い、いつしか戦いから距離を置くようになっていた。最新作『ラブ&サンダー』では、ソーがヒーローとして引退し、新たな道を歩む姿が描かれる。

特報映像ではお茶目なソーが、宇宙を駆け巡りながら波乱万丈な冒険を繰り広げる姿も登場しており、『バトルロワイヤル』のようなポップな雰囲気も継承されていることがうかがえるが、ワイティティによると、「テーマ的には前作よりも深いものを描いている」というのだ。Entertainment Weeklyのインタビューにてワイティティは、『バトルロワイヤル』と『ラブ&サンダー』の違いについて以下のように説明している。

「『バトルロワイヤル』は、ちょっとばかりパーティーのような感じでした。かなり陽気な雰囲気で。この映画も楽しいものになっていますし、思い切った瞬間もありますけど、テーマ的には前作より少し深いものを描いています。シリアスな映画ではないですし、ドラマでもありません。ただ、愛や喪失、この世界における自分の居場所など、多くの人間が抱えているであろう普遍的な題材を扱っています。

私がやりたくなかったのは、『バトルロワイヤル』を再び作ることでした」と、本作への思いを述べるワイティティは「この映画では、“自分の目的とは何なのか”、“ヒーローである理由は何なのか、その力を手に入れたとき何をすべきなのか”といった問いかけを誰もが投げかけています。ミッドライフ・クライシスを描いたかのような映画なんです」と続けている。ムジョルニアを華麗に振るい、雷を自由自在に操る最強のヒーローであるソー。その強大な力を何に使うべきなのか。『ラブ&サンダー』にてソーは、“自分は何者なのか”と我に立ち返り、ヒーローとしての自分と向き合うことになるのだろう。

“私たちは正しいことをしているのか、この世界で出来ることをすべてやっているのか”。まだパンデミックから回復しているような状況で、このような問いを投げかけるのは良いことだと思っています。“私たちは、互いに助け合い、自分自身を守るために十分なことをしているのだろうか”みたいな」と、ワイティティは締めくくった。

愉快かつ深く普遍的な題材に切り込んだ映画『ソー:ラブ&サンダー』は、2022年7月8日に日米同時公開だ。

Source: Entertainment Weekly

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Minami

THE RIVER編集部。「思わず誰かに話して足を運びたくなるような」「映像を見ているかのように読者が想像できるような」を基準に記事を執筆しています。映画のことばかり考えている“映画人間”です。どうぞ、宜しくお願い致します。

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