『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』は劇場公開版がディレクターズカット!初期版は3時間超え、削除シーンはブルーレイへ

『スター・ウォーズ』実写作品史上最長、上映時間153分の映画『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』は、製作の早い段階から長尺作品として構想されていたようだ。脚本・監督を務めたライアン・ジョンソンによれば、その初期編集版は3時間をゆうに超えるボリュームだったというのである。
米Colliderの取材に応じたライアン監督は、本作の上映時間や未公開シーン、そして「ディレクターズカット版」についての思いを明かしている。
「劇場公開版がディレクターズカット」
『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』について、ライアン監督は「最初から長い映画だった」と語っている。
「最初の編集では、3時間を軽く超えていましたね。[中略]3時間を超えるより、2時間半のほうがいいと思ったんです。でも(編集を)始めた時、素材を並べてみたら3時間以上ありました。全部あわせて、3時間20分くらいあったと思います。」
つまり完成版ができあがるまでに、監督らスタッフはそこから50分近くをカットしたわけである。したがって本作には、決して少なくない量の未公開シーンが存在することになるが……。
「すごく良いところを編集段階でたくさん削除しました。実はこのあいだ、ブルーレイに入れるつもりの未公開シーンを検討し直したんですよ。大好きなシーンを、構成上の理由でたくさん削除しなきゃいけなくて。本当に良いシーンがたくさんあるんです。シーンごとなくしたところもいくつかありますね。おかしな話で…いつもあることなんですが…自分の赤ちゃんを殺さなきゃいけないような気分ですよ。」
では、ライアン監督は今後、完成した本編に手を加えたりするのだろうか? しかし彼は、その可能性を真正面から否定している。
「(完全版を)作る気はありません。(完成した)映画は、これこそ作品のベストな形だと思っているんです。“ディレクターズカット版”が劇場で公開されるわけですね。削除したシーンはすべて、僕がどれだけ大好きな場面だろうが、理由があってなくしたものですし、すべては映画を良くするためでした。未公開シーンは単独で見てもらうものだと思います。いずれにせよ、映画はまさしくベストな形になっていますよ。」
おそらくライアン監督は、自身の創造性を『スター・ウォーズ』で存分に発揮し、その仕上がりにきちんと満足しているのだろう。そういえば、『ブレードランナー 2049』でその作風を余すところなく見せつけたドゥニ・ヴィルヌーヴ監督も、同作は「劇場公開版がディレクターズカット」だと明言していた。スタジオ主導の大作映画において、アーティスト/クリエイターとしてのビジョンを的確に体現する人物が次々と現れているとすれば、これは非常に心強いところだ……!
映画『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』は2017年12月15日より全国ロードショー。
Source: http://collider.com/star-wars-the-last-jedi-3-hour-cut-rian-johnson/
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