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ルーク役マーク・ハミル「闇落ちしてない」 ― 『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』ファンの仮説を真っ向から否定

©Walt Disney Studios Motion Pictures ©2017 & TM Lucasfilm Ltd. 写真:ゼータ イメージ

映画『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』のルーク・スカイウォーカーは、その予告編での立ちふるまいやセリフ、プロモーションのビジュアル、そして演じるマーク・ハミルの発言などによって今から大きな話題を呼んでいる。オリジナル3部作の主人公は、今や「闇落ちしそうなキャラクター」の筆頭に名前が挙がるようになってしまったのだ。

このたびマーク・ハミルは、ルークのキャラクターについてインタビューで新たなコメントを発表している。いわく、ルークは「ダークサイドには落ちていない」というのだ。

注意

この記事には、映画『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』のネタバレと捉えうる内容が含まれています。

©Walt Disney Studios Motion Pictures ©2017 & TM Lucasfilm Ltd. 写真:ゼータ イメージ

ディズニー公式誌、信じるか信じないかは……

マークのインタビューが掲載されたのは、米ディズニーVISAカードのニュースレターである「Disney Reward Insider」2017年冬号だ。すなわちディズニーの公式誌であり、ここでの発言は十分に信憑性がありそうである。

このインタビューで、マークは「ルークの人格が根本的に変わったとは思いません。ただし私たちと同じように、人生経験が彼の態度を形づくっていったんです」と話している。ルークという人間そのものは、『スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望』(1977)で初登場したころから変わっていないというのだ。

「『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』(2015)で、彼は正しい選択をするための自分の能力を信じられなくなってしまった。そのことが心の奥底にあるんです。それでもダークサイドに落ちてしまったわけではありません。邪悪な姿ではないんです。ただし僕が予想していたキャラクターでもありませんでしたね。僕にとってやりやすい範囲ではなくて、本当のチャレンジでした。」

ここでマークは、かねてより予想されている“ルーク闇落ち説”を真っ向から否定している。しかし、それにしてもルークの状態は非常に危ういところにありそうだ。自分自身のバランスを失ったジェダイがダークサイドに落ちてしまったり、あるいはその一歩手前まで引きずり込まれていくのを私たちはよく知っているではないか……。

『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』の脚本について、マークは以前からその複雑な胸中を隠していない。ライアン・ジョンソン監督が提示した新しいルーク像について、彼は「侮辱されていると思った」とすら述べているのである。
ちなみにルーカスフィルムのキャスリーン・ケネディ社長は、本作の脚本を絶賛しながら、同時にこのようにも語っていた

「彼(監督)はすべての問いには答えを出していません。[中略]ただし、すばらしく挑戦的な方法で答えを出した問いもあります。」

ひとつだけ留意しておきたいのは、ルーカスフィルムはいつも『スター・ウォーズ』について超のつくほどの秘密主義を徹底しているということだ。したがって現在の予告映像はおろか、インタビューで語られる内容にすらミスリードが含まれているとしても不思議ではない……。

ルークの身に果たして何が起こるのか、彼をめぐる物語は『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』で終わりを迎えるのか、それとも『エピソード9(仮題)』へと引き継がれることになるのか。劇場公開を約1ヶ月後に控えてなお予測不能、その全貌はスクリーンで見届けるほかなさそうである。

映画『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』は2017年12月15日より全国ロードショー

Sources: https://cdn.cms.disneyrewards.com/wp-content/uploads/2017/11/DisneyVisaCreditFinalReader10.25_Online_102517_FINAL.compressed.pdf
https://screenrant.com/star-wars-mark-hamill-luke-isnt-dark-side/
https://screenrant.com/star-wars-last-jedi-questions-answers/
©Walt Disney Studios Motion Pictures ©2017 & TM Lucasfilm Ltd. 写真:ゼータ イメージ

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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