『トイ・ストーリー3』トトロがカメオ登場した理由、シリーズ生みの親が語る

ディズニー&ピクサー製作、おもちゃのウッディとバズたちの大冒険を描く人気シリーズ第3作『トイ・ストーリー3』(2010)には、スタジオジブリの国民的人気キャラクターの“トトロ”がカメオ出演している。2010年の公開当時、米MTVのインタビューにて、シリーズの生みの親で製作総指揮を務めたジョン・ラセターが登場の理由を明かしていた。
『トイ・ストーリー3』は、第1作から10年後が舞台。17歳となったアンディは大学の寮に引っ越すため、部屋を空ける準備を進める。アンディとの別れに戸惑うウッディやバズたちだったが、ある日、手違いでおもちゃを破壊しまくる凶暴な子供たちが集まる保育園に寄付されてしまった。唯一そこから脱出したウッディは、帰宅する途中で4歳の少女ボニーに拾われることに……。
劇中で、トトロはボニーが以前から遊んでいたおもちゃとして登場。ラストにもボニーがトトロで遊んでいる姿が映し出されており、いかにお気に入りのおもちゃであるかが伺える。劇中で喋ることはなく、ウッディとの直接的な絡みもないのだが、トトロの登場には、ラセターが尊敬して止まない宮崎駿への熱い想いが込められていた。「これまでにも作品に少しだけオマージュを捧げてきました。我々がどれだけスタジオジブリから影響を受けてきたのかについて、敬意を示す必要があると考えたからです」とラセターは語っている。
宮崎駿とは40年ほど前から交流があり、『となりのトトロ』(1988)製作中の1987年に友人関係へと発展したというラセターは、ディズニーと共に『千と千尋の神隠し』(2001)『ハウルの動く城』(2004)『崖の上のポニョ』(2008)『風立ちぬ』(2013)など、宮崎駿監督作品の米国配給を献身的に担当してきた。ラセターは当時のインタビューにて、『崖の上のポニョ』についても「素晴らしい」と絶賛。ちなみに『トイ・ストーリー3』では、トトロの登場にあたってか、スタジオジブリの宮崎駿や鈴木敏夫、高畑勲の名前が“スペシャル・サンクス”としてクレジットされている。今後、何らかの形で再びコラボする日が訪れることにも期待したい。
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Source: MTV