『ザ・フラッシュ』は良い映画なのに興行不振「何がどうなってる?」『キングスマン』監督が見るスーパーヒーロージャンルの異変

マーベル映画、DC映画。かつてのように興奮できなくなった気がする……。実はそう考えているファンも少なくないのではないだろうか。世界的な“スーパーヒーロー映画疲れ”は、興行収入の結果に現れているのも事実だ。最近の『ザ・フラッシュ』の興行不振は、まさにその最たる例だろう。
『キングスマン』シリーズで知られ、『キック・アス』ユニバースでは独自のスーパーヒーローを取り扱っているマシュー・ヴォーン監督も、スーパーヒーロー映画に起こっている異変を敏感に察知している。
ニューヨーク・コミコンのパネルイベントに登壇したヴォーンは、「マーベルやDCが過度期にある中、またスーパーヒーロージャンルに戻りたいですか?」と米ScreenRantに尋ねられると、こんな回答を見せている。「本当に恐ろしかったのは、『ザ・フラッシュ』が本当に良い映画だったということです」。
『ザ・フラッシュ』は、DC映画ユニバース、ひいてはスーパーヒーロー・ジャンル最大の期待作の一つとされ、鳴物入りで公開された。批評家やファンからの評価も高いものだった。
「でも、興行的には失敗した」とヴォーン。「どうしてだ?良い映画なのに。何がどうなってる?これがスーパーヒーロー映画疲れってやつなのか?わからない。あの映画は本当に、複雑で、難しくて、すごく特別で、ユニークな仕上がりだった。ムスキエティ監督は、もっと評価されるべきなんです」。
『ザ・フラッシュ』の異常事態を見て、ヴォーンは西部劇が廃れたのと同じように、スーパーヒーロー映画も「駄作が多すぎる」が故に、ジャンルごと飽きられてしまうことを危惧。「それはジャンルが悪いせいではなく、(個々の)映画が悪いせいです」と続けるヴォーンは、例として1997年の『バットマン & ロビン Mr.フリーズの逆襲』を挙げる。「あれは酷かった。僕はバットマンの大ファンだったのに、“うわっ!”って感じのものだった。それからスーパーヒーロー映画は停滞してしまったんです」。
ヴォーンは「スーパーヒーロー映画に何が起こっているのか、ハッキリ言ってわからない」としながらも、独自の見解を語っている。「スーパーヒーロー映画も、映画なのです。ただスーパーヒーローがそこに登場するというだけです。思うに、スーパーヒーローがただのスーパーヒーローになってしまっていて、映画のその部分の重要性がなくなってしまったんでしょう」。
二大フランチャイズのマーベル・DCともに、実質的な体制立て直しを図っている最中だ。マーベルはドラマシリーズの制作体制を刷新し、映画作品は本数を減らしながら品質を高める方針に。DCは現行のシリーズを終了させ、より計画性が伴う新ユニバースを立ち上げる。共通しているのは「クオリティ重視」の姿勢だ。
目下、マーベル・スタジオの新たな映画『マーベルズ』が2023年11月10日より日米公開となる。スーパーヒーロー映画としては、DC『ザ・フラッシュ』以来の劇場公開作だ。「さて、『マーベルズ』がどうなるか、とても興味があります」と、ヴォーン監督も注目している。
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Source:ScreenRant





























