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『ヴェノム』世界興収で『ワンダーウーマン』『スパイダーマン』超える ― 8億ドルの大台突破

ヴェノム
©&TM 2018 MARVEL

米ソニー・ピクチャーズ製作、マーベル屈指のダークヒーローを描いた映画『ヴェノム』(2018)の全世界興行収入が、『ワンダーウーマン』(2017)やサム・ライミ監督版『スパイダーマン』(2002)の記録を抜いたことがわかった。米VarietyDeadlineほか複数のメディアが報じている。

スパイダーマンの宿敵としてコミックに登場したヴェノムの物語を、独自の切り口で映画化した『ヴェノム』は、2018年10月5日に米国公開されるや3日間で国内興収8,000万ドル、世界興収2億ドルの初動記録を実現。11月18日時点で、世界累計興収7億7,947万1,856ドル(米国興収:約2億1,008万ドル、海外興収:約5億6,939万ドル)というメガヒットとなっていた。

ヒーロー映画の第1作として史上第2位の成績に

2018年11月25日(米国時間)、『ヴェノム』は世界興収8億ドルの大台を突破。米国興収2億1,170万ドル、海外興収6億1,080万ドルを合計すると、全世界で8億2,250万ドルを稼ぎ出している。この数字は『ワンダーウーマン』の8億2,184万ドル、『スパイダーマン』の8億2,170万ドルを超えて、ヒーロー映画の第1作としては『ブラックパンサー』(2018)に次ぐ史上第2位の成績となった。

もっとも『ブラックパンサー』の世界興収は13億4,691万ドルであり、これから『ヴェノム』が手を伸ばせる数字ではない。同作は米国で社会現象というべき大ヒットとなり、7億ドルを超える国内成績を収めたのだ。それにもかかわらず、『ヴェノム』が世界興収で『ブラックパンサー』の後を追うこととなった背景には、本作の中国におけるめざましい好記録がある。6億1,080万ドルという海外興収のうち、中国での興行収入は2億4,290万ドル。すでに米国での興収記録を超えるほどのヒットとなっているのである。

既報の通り、『ヴェノム』の世界興収は『デッドプール』(2016)を含めた『X-MEN』シリーズ全作品の記録をそれぞれ上回っている。ソニー製作のマーベル映画として史上第1位の成績を保持する、『スパイダーマン3』(2007)の8億9,087万ドルを超える可能性は非常に高いだろう。まさか、『ヴェノム』がこれほどまでにヒーロー映画を喰いまくることになろうとは……。

なお、ソニーは2020年7月10日にマーベル原作の新作映画(タイトル未定)を、2020年10月2日に同じくマーベル原作の続編映画(タイトル映画)を米国公開する予定。前者はジャレッド・レト主演『モービウス(邦題未定、原題:Morbius)』、後者は『ヴェノム』続編となる可能性が濃厚だ。

『ヴェノム』公式サイト:http://www.venom-movie.jp/

Sources: Variety, Deadline, Box Office Mojo

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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