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『ヴェノム』続編、『X-MEN』シリーズのプロデューサーが参戦 ─ ソニー『スパイダーマン』新戦略、盤石の体制で第一歩へ

ヴェノム
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2018年製作、トム・ハーディ主演でマーベル史上最凶のダークヒーローを描いた『ヴェノム』の続編映画(タイトル未定)に、『X-MEN』シリーズを手がけてきたプロデューサーのハッチ・パーカー氏が新たに加わったことがわかった。米Colliderなどが報じている。

パーカー氏は20世紀フォックスの幹部として『X-MEN2』(2003)から『X-MEN』シリーズに携わっており、同社の幹部職を退いたあとは、『ウルヴァリン: SAMURAI』(2013)から『X-MEN: ダーク・フェニックス』(2019)、いまだ公開されていないスピンオフ映画『ニュー・ミュータンツ(原題:New Mutants)』までプロデューサーを務めている。高評価を得た『LOGAN/ローガン』(2017)もパーカー氏の仕事なのだ。

報道によると、パーカー氏はマーベル作品の経験を買われ、『ヴェノム』続編には数ヶ月前(2019年初夏ごろとみられる)に参加したとのこと。ソニー・ピクチャーズ会長のトム・ロスマンとはフォックス時代からの関係であり、会長直々の要望によって登板が決まったという。なお、従来から『スパイダーマン』映画のプロデュースを担当してきたアヴィ・アラッドやエイミー・パスカル、マット・トルマックも本作には続投しているが、3人は敬意をもってパーカー氏を迎えているとのこと。盤石な体制でヴェノムの新たな物語が描かれることになる。

なお今回、ソニーがパーカー氏を起用した背景には、ディズニー/マーベル・スタジオとソニーの事業提携が『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』(2019)をもってひとまず終了したとされること、スパイダーマンがマーベル・シネマティック・ユニバースを離脱する可能性が高いことがあるとみられる。いまや『ヴェノム』続編は、ソニーによる『スパイダーマン』ユニバース構想において重要な存在となりつつあるのだ。フォックスで『X-MEN』を作ったパーカー氏と、これまで『スパイダーマン』を作ってきた顔ぶれのタッグは、いわば、非ディズニーによるマーベル映画の精鋭が協力関係を結んだということ。これは“絶対に負けられない戦い”なのだという気迫が伝わってくる……。

『ヴェノム』続編には、エディ・ブロック/ヴェノム役のトム・ハーディをはじめ、ミシェル・ウィリアムズ、ウディ・ハレルソンが続投予定。監督は『ブレス しあわせの呼吸』(2017)『モーグリ: ジャングルの伝説』(2018)を手がけた俳優のアンディ・サーキスが務め、脚本は前作を執筆したケリー・マーセルが執筆。なお、ハーディも本作の脚本作業には深く関わっていたという。

映画『ヴェノム』続編(タイトル未定)は2019年11月中旬より撮影開始。『ヴェノム』ブルーレイ&DVDは発売中。

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Sources: Collider, THR

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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