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「ワンダヴィジョン」ワンダ・マキシモフの深い闇、「今後の映画に続く」 ─ 作曲家が証言

ワンダヴィジョン
『ワンダヴィジョン』 ディズニープラスで配信中 (c) 2021 Marvel

マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)のドラマシリーズ「ワンダヴィジョン」の展開は、エピソードごとに加速し、観る者の予想を裏切り続けている。しかし主人公であるワンダ・マキシモフの物語は、どうやら本作のあとも続いていくようで……。

『アントマン』シリーズに続いてMCU作品の音楽を手がけた作曲家のクリストフ・ベックは、米Varietyにて、音楽に秘められた仕掛けの裏側を明かしている。ワンダとヴィジョンの穏やかな日々はシットコム風の音楽で綴られるが、隠された一面がひとたび顔を出せば、音楽はいかにもMCU作品らしい大スケールのオーケストラに変わるのだ。

「彼女はテレビ番組のヒーローではありません」とはベックの談だ。このアプローチが、そのまま「ワンダヴィジョン」の音楽には表れているのである。「ワンダには深い闇があり、彼女の苦しみがシリーズの大きなテーマ。それは今後の映画にも続いていくことになります。ワンダが魔女であることを、彼女のテーマには反映させたかった」

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エリザベス・オルセン演じるワンダ・マキシモフは、本作ののち『ドクター・ストレンジ』(2016)の続編映画『ドクター・ストレンジ・イン・ザ・マルチバース・オブ・マッドネス(原題)』に登場する。「ワンダヴィジョン」と『ドクター・ストレンジ』続編は直結しているうえ、その後ははさらに『スパイダーマン』第3作(タイトル未定)にも繋がるのだ。オルセンは『スパイダーマン』への出演を否定しておらず、ワンダの存在がどこまでカギになるのかは分からない。「ワンダヴィジョン」脚本家のジャック・シェイファーは、本作は独立した物語として「答えるべきことにはすべて答える」と述べていたが……。

ちなみにベックがドラマの音楽を担当したのは、「バフィー 〜恋する十字架〜」(1997-2003)以来のこと。「長期的にテーマの構造を考える機会はそう多くない」と述べるベックは、「今回は最初からすごく良いアイデアがありました。自分としては、過去もっともテーマに沿った仕事です」と語っている。「他のマーベル映画を参照した、音楽的なイースターエッグ(小ネタ)も入っている」というから、ファンはぜひとも耳で探してみては。ちなみに「すごく分かりづらいものもあれば、分かりやすいものもある」そうである。

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Source: Variety

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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