シガニー・ウィーバー、『エイリアン』リプリー役の再演意志なし ─ 「あの船はもう出航したから」

SF映画の金字塔『エイリアン』シリーズでエレン・リプリー役を演じてきたシガニー・ウィーバーが、今後リプリー役を再演する意志がないことを明かした。英Total Filmにて本人が語っている。
ウィーバーがリプリーを演じたのは、第1作『エイリアン』(1979)から『エイリアン4』(1997)まで。2015年に発表された第5作では、『第9地区』(2009)『エリジウム』(2013)の鬼才ニール・ブロムカンプが監督を務め、ウィーバーがリプリー役を再演する予定だったが、この企画は残念ながら頓挫している。
このたび、ウィーバーはリプリー役について「この種の役柄を演じる若い俳優はたくさんいます」とコメント。「ニール・ブロムカンプと一緒にやりたかった『エイリアン』(の企画)があったけど、実現しなかった」と述べ、自身がリプリーを演じる時代は終わったと語った。「あの船はもう出航しました。私は今の仕事にとても満足しています」。
また、リプリーと『エイリアン』が長く続いたのは「リドリー(・スコット)の存在が大きいと思う」とウィーバー。「彼らはリプリーを無力な生き物にすることなく、ひとりの女性として描きました。私はとても幸運だったと思います。(リプリーという)女性のキャラクターを創り上げたのは男性たちでしたが、彼らは強い女性を好み、尊敬していたのです」と称えた。
ブロムカンプ監督による第5作は実現しなかったが、現在20世紀スタジオは新作映画『エイリアン(仮題)』を製作中。ウィーバーの「この種の役柄を演じる若い俳優はたくさんいる」との発言にも呼応するように、同作はシリーズの過去作とは繋がりを持たない“若者たちの物語”となる。監督は『ドント・ブリーズ』(2016)のフェデ・アルバレスが務め、『パシフィック・リム:アップライジング』(2018)のケイリー・スピーニー、『トランスフォーマー 最後の騎士王』(2017)のイザベラ・メルセドらが出演。リドリー・スコットもプロデューサーとして参加している。
なお、『エイリアン』シリーズはドラマ化企画も始動しており、「FARGO/ファーゴ」(2014-)のノア・ホーリーが脚本を執筆。こちらもスコットがプロデュースを担う予定だ。
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Source: Total Film