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『ワンダーウーマン 1984』監督、劇場&配信公開は「映画に不利益だった」と苦言

パティ・ジェンキンス
Photo by Gage Skidmore https://www.flickr.com/photos/gageskidmore/29888573258/ Remixed by THE RIVER

『ワンダーウーマン』シリーズを手がけるパティ・ジェンキンス監督が、第2作『ワンダーウーマン 1984』(2020)が劇場&配信での同日公開となったことに苦言を呈している。

『ワンダーウーマン 1984』は、コロナ禍の影響を受けていた2020年のハリウッドにおいて、米ワーナー・ブラザースが劇場とHBO Max配信での両刀で同時公開に踏み切った作品。本作を皮切りに、続く2021年のワーナー映画は同様の形式で公開されていくことも発表されていた。

本作が公開を直前に控えていた2020年12月上旬、ジェンキンス監督はコロナ禍において新作映画が“配信”という形で公開されることについて理解を示していた。しかし、公開から8ヶ月が過ぎた現在、ワーナーの決断を顧みる監督は複雑な心境を抱いている模様。米CinemaConの場で「当時あった悪い選択肢の中では、ベストなチョイスだった」としながらも、「辛い経験でした」とも話しているのだ。「映画にとっては不利益なことだったと思いますし、そうなりうることは分かっていました」。

コロナ禍の影響を考慮に入れても、『ワンダーウーマン 1984』が同時公開になったことで本来得られはずの利益が減少してしまったことは、はっきりと結果に現れている。第1作『ワンダーウーマン』のオープニング記録が1億300万ドルだったのに対し、『ワンダーウーマン 1984』は1,670万ドル。米Samba TVの調査によれば、『ワンダーウーマン 1984』公開後17日間で、アメリカ国内390万世帯がHBO Maxで作品を視聴したという。しかし、米HBO Maxでの視聴にはディズニープラス(Disney+)のようなプレミアアクセス料金は発生しないため、仮に本作を鑑賞するために一定数がHBO Maxに新規加入したとしても映画としての売上にはならない。少なくとも、興行収入減少の要因にはなっているはずだ。

現在、『ワンダーウーマン』シリーズからは、早くも第3作の企画が進行している。公開はまだしばらく先のことになるが、ジェンキンス監督は現時点である意志を固めているようだ。「次(第3作)はストリーミングとの同時公開にはならないと思います。同時公開のファンではないですし、もうこれは永遠に避けたいです。大スクリーンでの体験のために私は映画を作るんです」。

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Source: Deadline 

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SawadyYOSHINORI SAWADA

THE RIVER編集部。宇宙、アウトドア、ダンスと多趣味ですが、一番はやはり映画。 "Old is New"という言葉の表すような新鮮且つ謙虚な姿勢を心構えに物書きをしています。 宜しくお願い致します。ご連絡はsawada@riverch.jpまで。

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