【ネタバレなし】『X-MEN:アポカリプス』レビュー ミュータント達の葛藤も見どころのひとつ

映画『X-MEN:アポカリプス』評価・感想

8/11公開ですが 一足早くレビュー。

ファースト・ジェネレーション フューチャー&パストに続くX-MENの前日譚を描くシリーズの集大成。
人類初のミュータント アポカリプスことエン・サバ・ヌール(オスカー・アイザック)は、紀元前の昔より存在し その精神を他者の肉体へと転移させることによって長きに渡り神として君臨してきた。
彼を快く思わない者達の反逆に遭い、深い眠りについていたアポカリプスが今目覚める。

冒頭10分足らずで全てが分かる。
今回の敵がどれだけ強大で 桁外れの領域にいる者で 決してX-MEN達とは相容れない存在であることが。

フューチャー&パストのラストがある以上、今作での戦いの決着がどうなるのかは初めから分かっている。

だが、そんなことは問題ではない。

X-MEN達がどうアポカリプスに立ち向かうのか
深い哀しみと怒りの心に囚われたマグニートー エリック(マイケル・ファスベンダー)がどうなるのか
髪の毛フサフサだったプロフェッサーX チャールズ(ジェームズ・マカヴォイ)がどのようにハゲるのか
予告に出てくるあの爪が意味するものは何なのか

そういった過程が その心が ミュータント達の葛藤こそが今作の見所である。

同じMARVEL作品でありながら、大人の都合によって袂を分かつことになったアベンジャーズチームと比較されがちなX-MENチーム。
しかし、ファースト・ジェネレーションから始まったこのシリーズにおいて深みが増したことで 完全に同等の域にまで達したと思う。

劣るものなど何一つない。
いつの日か両者がクロスオーバーすることを願うばかりだ。

何事においても、力には必ずリスクが伴う。
その力が強ければ強い程に、そのリスクも跳ね上がる。

劇中ではミュータントの能力について述べていたが、特殊能力を持たないあなたやぼくにだって当てはまる話だ。

強い肉体を得たいのであれば、キツいトレーニングをしなければならない
強い精神を手に入れたいのであれば、弱い心に打ち勝たなければならない

あなたもぼくも知っての通り、それらを得るのには時間も覚悟も必要だ。
そうカンタンに手に入れられるものではない。

X-MEN達の中には、自分の能力を制御出来ずにいる者が何人もいる。

その姿は、日常で何かを手に入れようと頑張っている人 もがいている人の姿と変わらない。

あなたやぼくそのものだ。
だからこそ彼らを X-MENを応援したくなる。

アポカリプスはミュータントの能力の真髄を引き出し増幅させることができる。
彼に仕える4人の戦士達は、その能力を底上げされる。

けれど、そんなやり方で鍛え上げられた能力に 心に意味などあるだろうか。

これまた現実に置き換えたのなら一目瞭然。

他者の肉体へと転移し、その肉体や能力ごと奪い去るアポカリプス
そんな在り方 言わずもがなだ。

どちらの軍勢に心が傾くか。
そんなことは決まっている。

あらゆる映画作品に言えることだが、フィクションの世界 ファンタジーの世界でありながら描いている根っこの大事な部分は皆ノンフィクション。

当たり前の大事なことが下地にしっかりある。

その大事なことを感じ取れるから
無意識であったとしても感じ取っているから
ぼくらは心奪われる。

ミュータントの心 その葛藤は、現実を生きる人間の心 その葛藤と何も変わらない。

ネタバレは何もしていません。
彼らの戦いを その心をぜひ劇場でご覧ください。

MARVEL作品だからと言うわけではありませんが、エンドロールが終わるまでは席を立たないように。

今後控えているウルヴァリンの新作、若しくはX-MENシリーズの新たな戦いの幕開けを示すヒントが描かれます。

必ず最後までご覧ください。

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Eyecatch Image:https://www.bhmpics.com/view-x_men_apocalypse_2016_movie-1920×1080.html

About the author

映画アドバイザー 元俳優 ライター 映画イベントMC。Instagramを中心に最新映画から懐かしの映画まで幅広く紹介。「ファイトクラブ」 「GO」「男はつらいよ」がバイブル。好きな監督はウディ・アレン。お仕事のご依頼はa.safety.pin.storm@gmail.comまでお願い致します。

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