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マーベル社長、『アベンジャーズ4』後の展望を語る ― 新たなヒーロー、ヒントは女性と若手?

Photo by Chris Jackson https://www.flickr.com/photos/cmjcool/8633318298/

映画『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』(2018)を経て、2019年『アベンジャーズ/エンドゲーム(邦題未定、原題:Avengers: Endgame)』。『アイアンマン』(2008)に始まったマーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)は、もうすぐ史上最大の変化を迎えることになる。これまで展開されてきた物語にひとつの区切りがつき、これまで活躍してきたヒーローの“卒業”がささやかれる中、製作を手がけるマーベル・スタジオはどんな展開を検討しているのだろうか。

ユニバースが激動するなか、スタジオは2016年ごろから新たなヒーローを精力的にスクリーンへ送り出してきた。たとえばスパイダーマンやブラックパンサー、ドクター・ストレンジ。『アントマン&ワスプ』(2018)で初登場を飾るワスプや、『キャプテン・マーベル』のキャプテン・マーベルも控えているのだ。

現在、マーベル・スタジオのケヴィン・ファイギ社長は、『アベンジャーズ』第4作を経たあとのMCUにどんなヒーローが加わるのか、その可能性と展望をいくつも示唆している。どこまで本気で、どこからがリップサービスなのかは定かでないが、どれも興味深い話題であることは間違いない。MCUに秘められたスタジオの信念とともに、本記事ではそんな発言の数々を整理してみよう。

「新たなタイプのヒーロー」、ヒントは女性と若手?

きちんと押さえておきたいのは、マーベル・スタジオが、きちんとその信念に基づいて映像化するヒーローを検討していることだ。米GameSpot誌のインタビューで、ケヴィン社長は『アベンジャーズ』第4作を経たあとに「真新しいヒーロー、新たなタイプのヒーロー」を登場させる意向を語っているが、そこでは観客へのアプローチが何よりも重要視されていたのである。

「どのヒーローを映像化しうるのか、そうするべきなのか、あらゆる種類のヒーローたちを検討しています。[中略]あらゆるバックグラウンドを持つ方々に(MCU作品に)注目してもらいたいですし、そういった方々を(作品に)映し出したい。自分とは見た目が違うとか、バックグラウンドが異なるとか、そういう人々から刺激を受ける観客を多様化することが特に大切だと考えていますし、すでに前進しています。私にとって一番重要なのは、そういうことができるということ、もう始めているということ、これからも続けていくことなんです。」

この発言から思い起こされるのは、MCUにおいて初めての黒人ヒーロー映画であり、主要キャストをほぼ黒人俳優で固め、アフリカに存在するという設定のワカンダ王国を舞台としながら、全世界のあらゆる観客に訴求してみせた『ブラックパンサー』(2018)だろう。同作は、ヒーローの多様性を確保することで観客の層を広げつつ、「黒人映画には黒人しか共感できない」といった偏見からも解き放たれて、あらゆるバックグラウンドの違いを乗り越えようとする試みが成功に至った好例だ。

現在、ケヴィン社長が強い意思をもって取り組んでいるのは、ワスプやキャプテン・マーベルといった女性ヒーローの存在である。なにせ米ScreenRantのインタビューでは、「(現在の)計画が先へ進むと、いずれ全員が男性ではないどころか、主に登場するのが男性ではなくなるという地点に達すると思います。[中略]マーベルのヒーローは半分以上が女性になりますよ」と述べているのだ。
そういえばスカーレット・ヨハンソン演じるブラック・ウィドウの単独映画の企画が現在進められているほか、『マイティ・ソー バトルロイヤル』(2017)のヴァルキリーも今後さらに活躍しそうな予感がする。Ms.マーベルの映画化も検討されているとあって、今後さらなる女性ヒーローが次々に登場してくることになりそうだ。

さらにもうひとつ考えられるのは、若手ヒーローが登場することで、ヒーローたちの世代交代が行われる可能性だ。コミックで人気を博する「ヤング・アベンジャーズ」の参入、ドラマ『ランナウェイズ』『クローク&ダガー(邦題未定、原題:Cloak and Dagger)』(ともに2018)とのクロスオーバーについては言葉を濁したものの、米Heroic Hollywood誌にて、ケヴィン社長は若いヒーローの参戦に前向きな姿勢を示している

「いつ、どこでそういう展開をするのかはわからないんですが、いつものように私たちはコミックからヒントを得ています。だから(『アントマン&ワスプ』には)キャシーを登場させたかったんです。この映画にはとても幼いキャシーが登場して、父親から刺激を受ける。つまり(今後のために)種をまいているんですよ。」

すなわち『アントマン』(2015)から登場しているスコット・ラングの娘キャシーには、コミックと同様、今後のMCU作品でなんらかの展開が用意されているかもしれないのだ。ちなみにケヴィン社長は、以前映画化が噂された『パワーパック』についても実現の可能性を検討していることも明かしている。

ComicBook.comの取材で、ケヴィン社長は、これまでのMCUにおいては「ユニバースを前進させ、その未来を作るうえでは、新しいキャラクターが常に大切」だったと話している。そして、さらなるヒーローの登場する未来を見据えて、このように語っているのだ。

「今後の10年、今後の映画20本、さらにその後も素晴らしいものになるでしょう。私たちが一度に集中できるのは一つのステップのみですが、大切なのはこれからもストーリーで驚かせること、予想外の場所へ連れていくこと。新鮮で斬新、そして予想外のジャンルで遊びつづけること。みなさんが聞いたことのあるようなキャラクターや、キャプテン・マーベルのように多くのファンに愛されているキャラクター、あるいはガーディアンズ・オブ・ギャラクシーのようにみなさんが聞いたことすらなかったようなキャラクターを紹介していくことです。」

2020年以降、どんなヒーローがスクリーンを彩ってくれるのかはまだわからないが、おそらくケヴィン社長は相当周到な計画を練っていることだろう。2019年夏にも発表されるらしい、今後の作品ラインナップに今から期待は高まるばかりだ…!

Sources: GameSpot, SR(1, 2), HH, ComicBook.com
Eyecatch Image: Photo by Chris Jackson

Writer

稲垣 貴俊
稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

THE RIVER編集部。「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条として、海外の映画・ドラマを中心に執筆しています。日本国内の映画やアニメーションも大好きです。国内舞台作品の執筆・創作にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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