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リズ・アーメッド、『ローグ・ワン』撮影中に入院していた ─ 「私はもうボロボロだった」

リズ・アーメッド
Photo by Harald Krichel https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Riz_Ahmed-7659.jpg Remixed by THE RIVER

『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』(2016)でボーディー・ルック役を演じたリズ・アーメッドが、撮影中に病気のため入院していたことを明かした。

ポッドキャスト「Podcrushed」に登場したアーメッドは、『ローグ・ワン』の撮影中に「自分の身体が諦めてしまったような感覚」を体験したと語っている。

「私はもうボロボロで、しばらく入院していたんです。体力を回復するため必死に努力しましたし、まるでゼロから自分を作り直していくようでした。本当に恐ろしく、強烈で、かなり時間がかかったんです。“いつか、元通りの人生を取り戻せるのかな”とさえ思いました。」

病名や症状を具体的には明かしていないが、アーメッドは「とても静かに、とんでもないことが自分の中で起きていた」という。それは「すぐには良くならなかった」とも。

もっとも体調を崩し、入院を余儀なくされたことは、「深い悲しみと恐怖、不安とともに、大きな解放感と感謝、受容」の体験になったという。

「何かにひざまずくことは、祈りにも近いのだと思います。何かを奪われ、謙虚になると、自分が持っているものすべてに、より敏感になれるのです。肉体も、健康も、自分では何ひとつコントロールできないのだと気づきます。暗闇の中で幻覚のような明晰さを手に入れたとき、自分の持つものはすべて贈り物なのだと気づきました。」

アーメッドは「不思議なことに、自分の人生を失いかけていながら、かつてないほどの感謝と心の平安、そして満足感があった」と振り返っている。

アカデミー賞の主演男優賞にノミネートされた『サウンド・オブ・メタル ~聞こえるということ~』(2019)のオファーがあったのは、ちょうどその頃だったという。エグゼクティブ・プロデューサーを兼任したこの映画で演じたのは、聴覚を失ったドラマーという役柄だった。

「僕自身が健康面でつらい経験をして、悲しみと向き合い、なんとか受け入れなければならなかった」というアーメッド。脚本を読んで「自分が語るべき物語だ」と直感したという。

「僕は自分のためにこの物語を語らなければならない、この物語を理解しなければならないと思ったんです。それこそが、僕たちストーリーテラーに許された最大の特権のひとつ。必要な物語が、ふさわしいタイミングで自分を見つけてくれるのです。」

映画『サウンド・オブ・メタル ~聞こえるということ~』はAmazon Prime Videoにて配信中。

Source: Podcrushed

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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