実写映画『アラジン』キャスト、吹替声優まとめ ─ アラジン、ジャスミン、ジーニーやジャファーを演じたのは

「僕を信じて……」1992年のディズニー名作アニメーションを実写映画化した『アラジン』(2019)。魔法のじゅうたんに乗って夜空を飛びながら歌う「A Whole New World」など、エキゾチックな魅力が蘇った。
注目のアラジン役をメナ・マスード、ジャスミン役をナオミ・スコットと気鋭の若手が演じた一方、ランプの魔人ジーニー役をウィル・スミスがフルCGで演じたことでも話題を呼んだ1作。おなじみの悪役ジャファーや、実写映画で新たに登場したキャラクターを演じた役者と日本語吹替声優はだれ?この記事でまとめてチェックしよう。
メナ・マスード(アラジン役)

1991年、エジプト・カイロ出身。エジプト人の両親のもとに生まれた後、カナダに3歳の頃に移住した。幼少期の頃から俳優になることを夢見ていたメナ・マスードは、2011年に俳優活動を始める。ドラマ「ニキータ」(2010-2013)「コンバット・ホスピタル 戦場救命」(2011)や、「ジャック・ライアン」(2018-)などに出演して経験を積む。
大役を掴んだ『アラジン』以降は『ストレンジ・アフェア』(2019)、「9-1-1:LA救命最前線」(2018-)のスピンオフドラマ「9-1-1: Lone Star(原題)」などに出演している。次回作としては、『エグゼクティブ・コマンド』(1997)などのリック・ジェイコブソン監督新作『The Royal Treatment (原題)』などが待機中だ。
吹替版声優 中村倫也
高校1年生の頃に所属事務所にスカウトされて、ダンカンが監督を務めた『七人の弔』(2005)にて俳優として本格的に活動を開始した。ドラマとしては「H2 〜君といた日々〜」(2005)をはじめ、「太陽と海の教室 」(2008)「高校入試」(2012)「軍師官兵衛」(2014)「半分、青い。」(2018)「凪のお暇」(2019)など数多くの話題作に出演。2021年には、小沢健二が25年ぶりに主題歌を担当したことでも話題の「珈琲いかがでしょう」で主演。映画でも大活躍している中村は、近年では『屍人荘の殺人』(2019)『水曜日が消えた』(2020)『人数の町』(2020)『ファーストラヴ』(2021)に出演している。
ナオミ・スコット(ジャスミン役)
1993年、イギリス・ロンドン出身。歌手としてキャリアをスタートさせたスコットは、テレビドラマ「Life Bites(原題)」で女優として活動を開始した。その後、ディズニー・チャンネルのオリジナルムービー『レモネード・マウス』(2011)や、SFドラマ「Terra Nova 〜未来創世記」(2011)などに出演し、『パワーレンジャー』(2017)キンバリー・ハート/ピンクレンジャー役を演じてブレイク。
『アラジン』でのヒロイン・ジャスミン役の大抜擢を経て以降、『チャーリーズ・エンジェル』(2019)ではエンジェンルズのひとりを演じた。今後の作品としては、ウィル・スペック&ジョシュ・ゴードンによるSFコメディ『Distant(原題)』などが待機中だ。
吹替版声優 木下晴香
さまざまなミュージカル・舞台にて美声を披露しており、代表作とては『赤毛のアン』や、『ロミオ&ジュリエット』『モーツァルト!』『ファントム』『アナスタシア』などがある。
ウィル・スミス(ジーニー役)

1968年、アメリカ出身。ラッパーとして芸能活動を開始した後、1990年に俳優としてのキャリアをスタートさせた。シットコム「ベルエアのフレッシュ・プリンス」(1990-1996)にて一躍人気者となり、『ハートブレイク・タウン』(1992)で映画界に進出。『バッドボーイズ』(1995)にて主演を務めて、映画界でも瞬く間にトップスターとなる。
以降も、『インデペンデンス・デイ』(1996)や『メン・イン・ブラック』シリーズ、『アイ・アム・レジェンド』(2007)『ハンコック』(2008)『スーサイド・スクワッド』(2016)など話題作に絶え間なく出演しつづけている。『ALI アリ』(2001)および『幸せのちから』(2006)では、アカデミー賞主演男優賞にノミネートされていた。
近年では『アラジン』をはじめ、『ジェミニマン』(2019)『バッドボーイズ フォー・ライフ』(2020)などに出演。次回作としては、デヴィッド・リーチによるアクション・スリラー『Fast & Loose(原題)』、『大災難P.T.A.』(1987)のリメイク、ウィリアムズ姉妹の父親を描く伝記映画『King Richard(原題)』、アントワーン・フークア監督『Emancipation(原題)』などが待機中だ。
吹替版声優 山寺宏一
日本を代表する声優のひとり。『アラジン』ではオリジナルのアニメ版に引き続いてジーニー役を演じたことで話題となった。やまちゃんの愛称でも知られる山寺は、吹替としてウィル・スミスをはじめ、エディ・マーフィ、ジム・キャリー、ブラッド・ピット、ロビン・ウィリアムズ、ジャン=クロード・ヴァン・ダム、マイケル・キートンなどを主に担当しており、過去にはトム・ハンクスやデンゼル・ワシントン、マイケル・J・フォックス、トム・クルーズ、ゲイリー・オールドマン、メル・ギブソンらの声も担っていた。数々のアニメ作品でも知られ、「アンパンマン」めいけんチーズやジャムおじさん、「新世紀エヴァンゲリオン」加持リョウジ、「カウボーイビバップ」スパイク・スピーゲル、「ルパン三世」銭形警部など、代表作は枚挙にいとまがない。
マーワン・ケンザリ(ジャファー役)
この投稿をInstagramで見る
1983年、オランダ出身の俳優・コメディアン。2008年よりオランダの作品に出演するようになる。2010年のミステリ映画『LOFT -完全なる嘘-』、2013年の『Wolf(原題)』、2014年の『Reckless(原題)』などでメインキャストとして出演を重ね、2016年にニコラス・ホルトやフェリシティ・ジョーンズら出演の『アウトバーン』でハリウッドデビューを飾った。以降、活躍の場を本格的にハリウッドに移し、『ベン・ハー』(2016)『セブン・シスターズ』(2017)『THE PROMISE/君への誓い』(2016)などに出演。トム・クルーズ主演の『ザ・マミー/呪われた砂漠の王女』(2017)とケネス・ブラナー主演の『オリエント急行殺人事件』(2017)に出演した後に、『アラジン』のジャファー役に抜擢された。『アラジン』後の出演作は、シャーリーズ・セロン主演のアクション映画『オールド・ガード』(2020)。次回作としてドウェイン・ジョンソン主演のDC映画『ブラックアダム』を控えるなど、活躍が続く。
吹替版声優 北村一輝
1969年、大阪に生まれる。1997年まで北村康の本名で活動していたが、三池崇史監督によって北村一輝へと改名された。俳優としては『龍が如く 劇場版』(2007)『テルマエ・ロマエ』(2012)などをはじめ、数々の人気作品に出演。クエンティン・タランティーノ監督の『キル・ビル』(2003)や『KILLERS キラーズ』(2014)『ザ・レイド GOKUDO』(2014)など、海外作品への出演も多数ある。『アラジン』のジャファー役で吹替声優デビューを飾った。
ナシム・ペドラド(ダリア役)
この投稿をInstagramで見る
1981年、イラン出身。アメリカ・カリフォルニアに幼少期の頃に移住した。カリフォルニア大学で演技を学んだ後、劇団などで活躍の幅を広げていき、「サタデー・ナイト・ライブ」などに出演。さまざまなキャラクターをコミカルに演じることで広く知られるようになる。以降、「New Girl/ダサかわ女子と三銃士」など、シットコム番組に相次いで出演を重ねていく。『アラジン』ではジャスミンの侍女であり親友役を演じた。『デスペラードス 崖っぷち女子旅』(2020)などにも出演している。
吹替版声優 沢城みゆき
アニメ作品としては、「ゲゲゲの鬼太郎(第6作)」鬼太郎、「図書館戦争」柴崎麻子、「ストライクウィッチーズ」ペリーヌ・クロステルマン、「夏目友人帳」笹田純役、「君に届け」矢野あやね、「HUNTER×HUNTER」クラピカ、「ルパン三世」峰不二子など名だたる作品にて重要人物の声優を担当している。吹替としては、これまでにエリザベス・バンクスやクロエ・グレース・モレッツ、テッサ・トンプソンの声をあててきた。
ヌーマン・アチャル(ハキーム役)
この投稿をInstagramで見る
1974年、トルコ出身のトルコ系ドイツ人。幼少期をトルコの小さな村で過ごした後、家族でドイツへ移住した。学生時代は土木工学を専攻するも、役者を志すようになる。俳優デビューは2003年のテレビ映画『Fast perfekt verlobt(原題)』。その後、数々の長編・短編映画に出演を重ね、ハリウッドにも進出。『グレートウォール』(2016)『THE PROMISE/君への誓い』(2016)『ホース・ソルジャー』(2018)など、いくつかのハリウッド作品を経た後に『アラジン』に出演した。その後はマーベル映画『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』(2019)でサミュエル・L・ジャクソン演じるニック・フューリーの下で働くエージェント、ディミトリを演じ、更なる注目を浴びた。俳優業のかたわら、2007年にはドイツやトルコ作品を中心に手がける制作会社Acar Entertainmentを創設している。
吹替版声優 宮内敦士
1969年、埼玉県出身。俳優としてキャリアをスタートし、大河ドラマ「北条時宗」(2001)「武蔵 MUSASHI」(2003)「義経」(2005)などで経験を積む。その後もドラマ・舞台を中心に活動を継続。声優としては『スター・トレック』シリーズのカール・アーバンや、『アメリカン・ハッスル』(2013)『フォードvsフェラーリ』(2019)などのクリスチャン・ベール、『エンド・オブ』シリーズのジェラルド・バトラーらの吹替を担当。アニメ作品では「ONE PIECE」「名探偵コナン」「ルパン三世 イタリアン・ゲーム」などに参加している。
ナヴィド・ネガーバン(サルタン役)
この投稿をInstagramで見る
1968年、イラン出身。8歳の頃に劇場への興味を持ち始める。20歳でイランを出て、トルコ、ドイツと拠点を変えながら現地の劇団に身を置いた。アメリカに移住したのは1993年。「ザ・シールド ルール無用の警察バッジ」(2002-2008)「LOST」(2004-2010)「24 -TWENTY FOUR-」(2001-2010)などのドラマ作品で経験を積みながらアメリカでの活動の幅を広げた。映画作品では、『アメリカン・スナイパー』(2014)『山猫は眠らない6 裏切りの銃撃』(2016)『アメリカン・アサシン』(2017)『ホース・ソルジャー』などに出演。その後、『アラジン』でサルタン役を演じた。
吹替版声優 菅生隆之
1952年千葉県出身の俳優、声優、ナレーター。舞台俳優としてキャリアを始める。初舞台は蜷川幸雄演出の『ハムレット』。その後、継続的にドラマに出演する一方で、アニメ・洋画吹替で声優としても活動を開始。ジャン・レノとトミー・リー・ジョーンズの吹替を多く担当している。ほか、アル・パチーノやジャンカルロ・ジャンニーニ、アレック・ボールドウィン、エド・ハリスらの吹替も務める。アニメ作品の代表作は「宇宙戦艦ヤマト2199」や「NARUTO」初代火影・千手柱間役、「東京喰種トーキョーグール」など。
ビリー・マグヌッセン(アンダース王子)

1985年、アメリカ・ニューヨーク出身。『ブラッドナイト』(2009)にて長編映画に初出演した。以降、『トゥエルヴ』(2010)『マジック・マネー』(2012)『ザ・イースト』(2013)などの小規模な作品を経た後、『イントゥ・ザ・ウッズ』(2014)や『ブリッジ・オブ・スパイ』(2015)、『マネー・ショート 華麗なる大逆転』(2015)など錚々たる作品への出演を重ねている。今後の作品としては、『007 ノー・タイム・トゥ・ダイ』が待機中。『アラジン』で演じたアンダース王子のスピンオフ作品も計画されているところだ。
なお、マグネッセンはテレビドラマや映画だけでなく、ブロードウェイでも活躍する俳優。舞台『Vanya and Sonia and Masha and Spike』では、トニー賞の演劇助演男優賞に候補入りを果たしていた。
吹替版声優 平川大輔
海外の俳優での吹替としては、オーランド・ブルームを『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズ以降ほぼ専属で担当している。そのほかは、トム・ヒドルストンやチャン・グンソクなど。アニメ作品としては、「School Days」伊藤誠役、「イタズラなKiss」入江直樹役、「アオハライド」田中陽一役、「亜人」田中功次役などを担当している。
実写版『アラジン』キャスト/吹替声優
キャラクター名 | キャスト | 日本語吹替声優 |
アラジン | メナ・マスード | 中村倫也 |
ジャスミン | ナオミ・スコット | 木下晴香 |
ジーニー | ウィル・スミス | 山寺宏一 |
ジャファー | マーワン・ケンザリ | 北村一輝 |
サルタン | ナヴィド・ネガーバン | 菅生隆之 |
ダリア | ナシム・ペドラド | 沢城みゆき |
アンダース王子 | ビリー・マグヌッセン | 平川大輔 |
イアーゴ | アラン・テュディック(声) | 多田野曜平 |
ハキーム | ヌーマン・アジャル | 宮内敦士 |
ラズール |
ロビー・ハインズ
|
|
オマール | ジョーダン・A・ナッシュ | 鈴木柊真 |
リアン | タリア・ブレア | 稲葉菜月 |
ジャマル | アミール・ブートゥロス | 山本兼平 |
魔法の洞窟 | フランク・ウェルカー(声) | 掛川裕彦 |