『アントマン&ワスプ:クアントマニア』は「逆『マイティ・ソー バトルロイヤル』」 、ポール・ラッドが影響語る

マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)『アントマン』シリーズ前2作はMCUにおける箸休め的な存在でもあったが、『アントマン&ワスプ:クアントマニア』の予告編は、ストレートなコメディ作品として描かれた前作までとは異なり、かなりダークかつシリアスなトーンとなっている。第3作にアントマン/スコット・ラング役で続投するポール・ラッドが、何に影響を受けてトーンが変わったのか明かしている。
英Empireのインタビューを伝えた米The Directによると、ラッドは、『マイティ・ソー バトルロイヤル』(2017)の製作チームが試みた変化球を目にして影響を受けたのだという。「本当に時間がなかったんですが、僕たちは製作プロセスでずっと話し合いをしていました。『マイティ・ソー バトルロイヤル』のことを考え続けていて、“すごい、これが3作目だなんて信じられない。かなり違うな”と思って、何か予想外のことをすることに魅力を感じたんです」と語っている。
『マイティ・ソー』シリーズは、セルフタイトルとなる第1作(2011)と続編『マイティ・ソー/ダーク・ワールド』(2013)が比較的シリアスなトーンだったのに対し、『バトルロイヤル』ではコメディ作品を得意とするタイカ・ワイティティが監督に就任したことで、ガラリと路線が変更。ふんだんに笑いとユーモアを投入し、前2作とは著しく作風が異なるコメディ・ヒーローアクション映画となった。
コメディタッチだった前2作からシリアス路線へ舵を切った『アントマン』シリーズは、『マイティ・ソー』とは逆を行くパターンとなる。大きく変貌を遂げる模様の第3作についてペイトン・リード監督は、同インタビューにて、「もっと大きなキャンバスに描かれたものに軸を置きたかったし、皆さんが予想するよりもダークな方向へ行きたかったんです」と説明。
また、脚本を担当したジェフ・ラブネスは、「僕たちは最初の協議で、“もし、アントマンが偶然にもアベンジャーズ映画に一人で登場したら、どうなるだろうか?”と話し合いました」とも語っている。第3作での路線変更は、かなり意図的に進められたようだ。

なお、以前に製作総指揮のスティーヴン・ブルサードは、『クアントマニア』が、『キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー』(2014)や『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』(2016)に匹敵する重要作になると発言していた。とにかく、『クアントマニア』では、前2作を大きく上回るスケールとストーリーの厚み、キャラクター展開が期待できそうだ。
『アントマン&ワスプ:クアントマニア』は、2023年2月17日に日米同時公開。
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Source:The Direct