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「デアデビル:ボーン・アゲイン」脚本・監督の解雇騒動、Netflix版ショーランナーがコメント

Marvel デアデビル
『Marvel デアデビル』シーズン1~3独占配信中。 Patrick Harbron

マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)「デアデビル:ボーン・アゲイン(原題)」の企画が刷新されることを受け、Netflix版「Marvel デアデビル」シーズン1のショーランナーであるスティーヴン・S・デナイトが自身の見解を明かした。

「デアデビル:ボーン・アゲイン」は、MCUがNetflix版ドラマを本格的に継承する初めての作品。デアデビル役のチャーリー・コックス、キングピン役のヴィンセント・ドノフリオ、パニッシャー役のジョン・バーンサルは続投するが、クリエイターを一新し、作風もリニューアルされる。しかし2023年9月、マーベル・スタジオは本作の脚本・監督チームを一斉解雇。すでに数ヶ月間の撮影を実施し、全18話の半分以下を撮り終えていたが、満足できる出来ではないと判断したという。

「Marvel デアデビル」の出発を担ったデナイトは、マーベル・スタジオによる“仕切り直し”に「ほろ苦い」と率直に反応していた人物。また、とある業界のスタッフが、タイトルを変更してのリブートは労働者を切り捨てる行為だと指摘した際には、「タイトルを若干変えて契約条件をシーズン1時の状態に戻すのは、昔ながらのディズニーのセコいやり方」と非難していた。

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では、今回の企画刷新をデナイトはどのように受け止めたのか。自身のX(Twitter)アカウントで、デナイトは「この番組がボツになったことは喜ばしくないと思っているし、私は一貫して(喜びではなく)その真逆のことを言い続けている」と記し、解雇騒動を嘆いた。一方で、「シリーズを成功させるために、脚本家のショーランナーが必要であることにようやく気づいてもらえたことはとても嬉しい」とも。

背景にあるのは、マーベル・スタジオが今後はショーランナーを起用する計画であると報じられたことだ。これはテレビドラマの伝統的な製作スタイルだが、これまでMCUのドラマシリーズはこの方法を採用してこなかった。企画から完成までの全段階を統括するショーランナーではなく、脚本家チームを代表する“ヘッドライター”を立て、あくまでもマーベル幹部がシリーズを統括してきたのである。

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デナイトのコメントは、「Marvel デアデビル」以外にも数々のドラマシリーズを手がけ、ショーランナーの重要性をよく知るがゆえの切実な言葉だろう。今後、「デアデビル:ボーン・アゲイン」は新たな脚本・監督チームのもとで再出発が図られる。ただし、これまでの脚本・製作総指揮を務めたマット・コーマン&クリス・オードは、今後2シーズンにもクレジットが残る模様。撮影済みのエピソードやシーンも一部は引き続き使用される計画だという。

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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