『ダークナイト ライジング』ベインのマスク、新型コロナの影響で異常に売れる

新型コロナウイルスの影響で、クリストファー・ノーラン監督作『ダークナイト ライジング』(2012)でトム・ハーディが演じたスーパーヴィラン、ベインが着用していたマスク、通称“ベインマスク”がアメリカで人気を博しているようだ。現在、多くのコスチューム・ショップで売り切れが続出しているという。
DCコミックスのスーパーヴィランであるベインといえば、2012年公開の『ダークナイト ライジング』でバットマンの最強の宿敵として登場。イカツさ全開の強烈なマスク姿と、篭もった不気味な声が脳裏に焼き付いている方も多いだろう。

新型コロナウイルスの甚大な被害を受けるアメリカでは、ニューヨークをはじめ複数の州でマスク着用が義務付けられている。この影響もあってか、米The Hollywood Reporterによると、Costume.comやBuyCostumes.comなど、多くのコスチューム・ショップのオンラインサイトで、プラスティック製の大人用ベインマスクが売り切れ状態にあるという。もちろん、同商品は新型コロナウイルスへの対策用マスクとして、米国の保健機関からは公式な認可は下りていない。アメリカ国防省が運営する新聞Stars and Stripesも、軍人男性がベインマスクほか、サンタクロースのやダース・ベイダーのマスクを着用したシュールな写真と共に、「マスクで存在感をベインする必要はありません」との文言を添えて注意喚起を行っていた。
Costume.comの広報担当デイブ・デジャク氏によると、ベインマスクは、2020年5月上旬より売り切れ状態なのだとか。「売上高を見ると、大人用マスクが4月と5月上旬にかなり伸びています。この時期では異常ですね」とデイブ氏は話している。子ども用は僅かではあるものの在庫が確保されているという。子どもよりも大人たちのほうがベインマスクを買い求めていることが伺える。
また、コスチューム・ショップEtsyでは、布タイプのベインマスクも販売しており、現時点で計146種類ものラインナップを展開。どの商品も2000円前後の価格で販売されている。中にはかなり本格的なつくりのベインマスクもあり、その値段なんと約15,000円。布マスクのラインナップにさりげなく紛れている。なお、販売元のEtsyは「販売されているマスクや手の消毒剤は、医療用ではありません」との注意書きを掲げ、顧客とのトラブルを未然に防ぐ対策を行っている模様だ。
コスチューム・サイトでの売れ行きに呼応するかのように、Instagram上ではハッシュタグ「#banemask」の投稿が盛り上がりを見せている。
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Source: THR , Stars and Stripes, Costume.com, Etsy