バットマンに乳首をつけたのは私です ─ 『バットマン フォーエバー』デザイナー、乳首の意図を明かす

バットマンに乳首をつけたのは私です──。1995年の『バットマン フォーエバー』の、悪名高い「乳首バットマン」をデザインしたホセ・フェルナンデスが、なぜスーツに乳首をつけたのかを新たに語っている。
『バットマン フォーエバー』は、ティム・バートン参加のバットマン映画第3弾。前2作でマイケル・キートンが演じたバットマン/ブルース・ウェイン役をヴァル・キルマーが引き継ぎ、より明るいトーンでヒットを記録した。しかし、なぜか乳首がついたバットマンやロビンのスーツは冷笑の対象に。妙に性的だと指摘されていたこの乳首は、続く『バットマン & ロビン Mr.フリーズの逆襲』(1997)にも継続され、着用したジョージ・クルーニーは今でも自虐ネタにしている。
なぜバットマンに乳首がつけられてしまったのか?デザインした張本人であるフェルナンデスが、米Melにてその「しくじり」の裏にあった意図を改めて話している。
「『バットマン フォーエバー』ヴァル・キルマーのスーツの乳首は、私がつけたものです。私としては、フェチのつもりではありませんでした。むしろ、センチュリオンのような、ローマ人の鎧をモチーフにしたんです。原作コミックでも、裸の上にスプレーペイントしているような見た目でしたし。」
フェルナンデスは、乳首をつけたのにはデザイン上の解剖の意図があり、「私は解剖を進めるのが好きなんです」と続けている。「当時の自分が何を考えていたかはわかりませんけど、覚えているのはそういうことです。そういうわけで乳首をつけてみたんです。こんなにも話題になるとは、思いもしませんでしたね」。
前2作で監督を務めたティム・バートンは、この『フォーエバー』では監督を離脱し、製作での参加となった。どうやらバートンはこの時の乳首スーツを恨めしく思っているようだ。「私が妙ちきりんだとか、ダークすぎたとか文句をつけるくせに、コスチュームに乳首をつけるのか?ふざけるんじゃないよ!」と、英Empireに当時の心境を語っている。「本当に。だから私は3作目をやらなかったんだと思いますよ」。