『ブラック・ウィドウ』単独映画は「生々しく、悲しい」物語 ─ 注目女優フローレンス・ピュー、監督に賛辞贈る

スカーレット・ヨハンソン主演、マーベル・シネマティック・ユニバースの語られざる歴史を描く『ブラック・ウィドウ(原題:Black Widow)』は、私たちの想像する以上にシビアな作品になっているのかもしれない。ナターシャ・ロマノフ/ブラック・ウィドウの“妹分”を演じるとされている、注目の新鋭女優フローレンス・ピューが脚本の仕上がりについて語った。
ポップカルチャーの祭典「サンディエゴ・コミコン(Comic-Con International: San Diego 2019)」での製作発表に登場したピューは、イベントの終了後、米Colliderの取材にて、『ブラック・ウィドウ』について「とても大胆で、生々しく、悲しいものをお見せできるのが楽しみです」と語った。「そういう脚本だとは予想していなかったので、興奮していますよ」。
出演者の証言によって判明しているのは、『ブラック・ウィドウ』が『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』(2016)直後を描く内容になること。因縁が示唆されてきたブダペストの地が舞台のひとつになること、『アベンジャーズ/エンドゲーム』(2019)におけるナターシャの決断の背景を示す内容であることも明らかになっている。
本作の脚本を執筆したのは、『キャプテン・マーベル』(2018)ジャック・スカエファーと『ラブストーリーズ コナーの涙/エリナーの愛情』(2014)ネッド・ベンソン。監督には、『さよなら、アドルフ』(2012)『ベルリン・シンドローム』(2017)で確かな演出力を示してきたケイト・ショートランドが就任した。
ピューは「ケイト・ショートランドがナターシャの歴史を新たに語るなんて、参加できることにすごくワクワクしました」とも語っている。
「ケイト・ショートランドのビジョンは…彼女の監督作品を観ていると、すごく繊細で、生々しくて、誠実だと思うんです。だから、今回の脚本を撮るんだと思いますね。大きなことがふたつある作品で…つまり、大勢の女性がいて、そして大勢の男性がいる(笑)。ともかく、ナターシャの物語は、みなさんがずっと待っていたものですし、女性たちが自然な形で、誠実に描かれるのをお見せできるのは本当に素晴らしいですね。」
なお、ピューは『ヘレディタリー/継承』(2017)のアリ・アスター監督による『ミッドサマー(原題:Midsommer)』や、『レディ・バード』(2017)グレタ・ガーウィグ監督の最新作『若草物語(邦題未定、原題:Little Women)』など、期待の映画作家の作品に相次いで出演中。『ブラック・ウィドウ』は初の大作映画となるが、ケイト・ショートランドという俊英監督の最新作という点でいえば、フィルモグラフィーの傾向に一致している。「大胆で、生々しく、悲しい」作品に秘められた作家性にも注目しよう。
映画『ブラック・ウィドウ(原題:Black Widow)』は2020年5月1日に米国公開予定。ちなみにスカーレット・ヨハンソンいわく、本作は「とてもリアルで、だけど驚きのある作品」だという。
Sources: Collider, Comicbook.com