『ブラック・ウィドウ』単独映画、テーマは「自分を許すこと」「家族」 ─ 『アベンジャーズ/エンドゲーム』決断の背景描く

マーベル・シネマティック・ユニバースの新章を担う映画『ブラック・ウィドウ』について、主人公ナターシャ・ロマノフ/ブラック・ウィドウ役のスカーレット・ヨハンソンが作品のテーマを示唆した。
『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』(2016)直後を舞台に、“ナターシャの知られざる物語”が明らかになる本作は、ナターシャという人物を掘り下げつつ、謎のままだった過去のエピソードも描く内容になるとのこと。ヨハンソンは本作でプロデューサーを務め、長らく実現が待たれてきた単独映画を、カメラの前と舞台裏の両方で牽引してきた。
米Vanity Fairにて、ヨハンソンは「まだ撮影が終わったばかりなので、きちんとした見方があるわけではないんですが」としながら、『ブラック・ウィドウ』について「自分自身を許すことについての映画であり、家族についての映画です」と語った。
「人生には自分自身が成熟する時が何度もやってくるし、変化の時期がやってきては、それを乗り越えていくもの。ブラック・ウィドウの単独映画で、彼女は本当の危機を迎えることになります。全編を通じて、あらゆる形で自分自身に向き合うことになる。そういったことのすべてが彼女を形づくるんですよ。ある意味では、そういう危機を経験することで、彼女は自分自身をリセットし、さらに地に足の着いた、冷静な人間になることができる。それが彼女の物語なんです。」
ここから想像するに、おそらく本作は『シビル・ウォー』から『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』(2018)を繋ぐ役割を大いに担うことになるのだろう。新たに登場するアレクセイ/レッド・ガーディアン役のデヴィッド・ハーバーは、『アベンジャーズ/エンドゲーム』(2019)でナターシャが下した決断の背景が『ブラック・ウィドウ』で描かれることも以前明かしていた。「自分自身を許す」「家族」というテーマは、きっとナターシャという人物のストーリーになくてはならない1ピースとして機能するに違いない。
一方、ナターシャの妹分イェレナを演じるフローレンス・ピューは、『ブラック・ウィドウ』について「すごくリアルで、とても痛ましい、けれど非常に美しい作品」と形容。『エンドゲーム』後の公開となったことについては、「今回は彼女の映画であることが特別なんです。いかに彼女が離れ業をやってのけたのか、生きてきたのかを見ました。とても彼女らしいですよ」とも語っている。
監督を務めたのは『さよなら、アドルフ』(2012)『ベルリン・シンドローム』(2017)のケイト・ショートランド。脚本は『キャプテン・マーベル』(2018)ジャック・スカエファーと『ラブストーリーズ コナーの涙/エリナーの愛情』(2014)ネッド・ベンソンが執筆した。ブラック・ウィドウらしい硬派なストーリーテリングと演出、そしてMCUの“前日譚”ならではの仕掛けを楽しみにしたい。
映画『ブラック・ウィドウ』は2020年5月1日(金)日米同時公開。
Source: Vanity Fair