『007』次期ボンドの新作映画、撮影開始は最速で2年先 ─ 現在は構想段階、「誰も参加していない」とプロデューサー

“6代目ジェームズ・ボンド”ダニエル・クレイグ卒業後の『007』シリーズ次回作として注目を集める『Bond 26(原題)』の撮影開始時期について、プロデューサーのバーバラ・ブロッコリが言及した。
2006年の『007/カジノ・ロワイヤル』から2021年の『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』まででジェームズ・ボンドを演じたダニエル・クレイグは、歴代最長となる約15年の任期を全うした。次期ボンド役については、『ノー・タイム・トゥ・ダイ』の公開前後からすでに大きな話題となっており、同時期にはバーバラ・ブロッコリが2022年以降にキャスティングをスタートすると発言していた。
こうした中、イギリスでは『007』のプロデューサーであるブロッコリとマイケル・G・ウィルソンの功績を称えるクローズドディナーが開かれ、その場で『Bond 26』に関する進捗が明かされた。現地レポートを掲載した米Deadlineによると、ブロッコリはこう話したという。
「(俳優は)まだ誰も参加していません。どの方向性に進むのかを模索しているところです。今はそのことを話し合っています。脚本も無いですし、次の映画にどうアプローチするのかを決めるまでは、(アイデアを)思いつくことはできません。ボンドを刷新するわけですからね。彼という人を作り変えるには、時間がかかります。撮影は少なくとも2年先になるでしょう。」
ブロッコリの説明は、早くて2年後の2024年には7代目ジェームズ・ボンドが発表され、脚本も完成している可能性もある、とも捉えることができる。その場合、『007』シリーズのブランクは3年ということになるが、5代目ピアース・ブロスナンの引退からクレイグ版第1作の公開までが4年空いたことを考えると、ペースとしてはむしろ早くなる。それでも、7代目には再びボンド像の「刷新」が求められるだけあり、「最短」を基準にするのは現実的ではないかもしれない。
なおディナーには、クレイグ版『007』シリーズでM役を演じたレイフ・ファインズも参加したという。『Bond 26』を巡っては、Mやナオミ・ハリスが演じたマネーペニー、ベン・ウィショーが演じたQといったサブキャラクターが再登場するか否かについても注目が集まっている。以前、続投の意思を示していたファインズは、食事の席でも「ナオミと私が対応します。彼(ボンド)を探して、鍛えなければ」と話したという。サブキャラクターの再登場は前例もあるため、ファインズらの続投が実現する可能性は大いにある。
Source: Deadline